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記者コラム:越中春秋

戦時の思想

 太平洋戦争末期の一九四五年七月、米軍は投下訓練のため「模擬原爆」を富山市内に落とした。体験者で、富山大空襲を語り継ぐ会の代表幹事田中悌夫さん(86)の講演を聞いた。

 市内には四発が落ち、約六十人が亡くなった。朝鮮人も巻き込まれたが名前や人数は分かっておらず、慰霊碑にも名前は残っていない。「なぜですか」。参加者の質問に別の会員が答えた。「朝鮮人は人として扱われなかった」

 日本の現状が頭をよぎった。「在日朝鮮人をたたき出せ」。おぞましい言葉を並び立てるヘイトスピーチが社会問題となり、一部の国々へ心ない言葉がネットに飛び交う。「戦時の思想」が復活しつつあると感じる。 (酒井翔平)

 

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