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NPO通信

ぴーなっつ(12) 「万人にも」を念頭に

車道を通って市電乗り場へ向かう障害者ら。現在は歩道が設置されている=富山市五福で

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 バリアフリーという言葉は一九七〇年代ごろから徐々に使われ始め、二〇〇六年にバリアフリー法が制定され一般化しました。では、バリアフリーとは何なのでしょうか?

 車いす障害者と行動を共にすることが多かった私は、建物の入り口の横に無理やり後付けしたと思われるスロープに違和感を覚えていました。その後、視覚障害者と仕事をするようになり、その人たちにとっては、どこまで続くかわからないスロープよりも白杖(はくじょう)で確認できる階段の方がわかりやすく安心感があるということが分かりました。

 視覚障害者は中途障害、先天性障害で差はありますが、白杖や盲導犬と一緒に一人で外出する人も大勢います。その場合、建物の正面は階段の方がわかりやすくて良いのかもしれません。

 また、歩道橋は車いすでは渡ることができず「バリアー」でしかありませんが、視覚障害者にとっては「確実に向こう側へ行ける歩道」です。歩道橋は交通量の多い場所に設置され、手すりに書かれた点字を読みながら進めば行きたい方へ安全に行くことができ、バリアーではなく、必要な補助具のようなものであると言えます。

 先日テレビで車いす障害者が点字ブロックを「段差があるので困る」という話をしていましたが、視覚障害者にとって凹凸のある点字ブロックは「道」であり、生死に関わる道具でありバリアーではありません。このように立場によってバリアーであったり、必要不可欠な道具であったりと複雑です。

 そこでバリアフリーに代わり「ユニバーサルデザイン」という考え方が提示されました。「万人が使いやすいもの」という考え方です。「万人にも」というのもなかなか難しいですが、難しいからこそ、誰も排除されない共生社会のために考え続けなくてはと思うのです。 

  (代表 川添夏来)

 

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