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NPO通信

ぴーなっつ(7) D君と運命の出会い

「障害児も普通学級へ・富山連絡会」の会合で参加者から相談を受ける筆者(中央)=黒部市で

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 「共に生きる」という、いわば当たり前の社会を目指して「ぴーなっつ」は活動しています。では、どうすれば「共に生きる社会」を実現できるのか。私の答えの一つが「インクルーシブ教育」です。

 一九七九年に養護学校義務化が実施されました。以前は重度の障害児は「就学免除」という大義名分のもと学校に行くことすらできなかったため、一歩前進したかのようにも思えます。ですが、地域の学校へ通えていた障害児もいました。義務化の実態は健常児は地域の学校、障害児は養護学校へしか行けなくなるという完全な分離教育のスタートを意味しました。

 この義務化による完全分離教育が、排除の論理であり、共生社会に逆行することを感じた全国青い芝の会や各地域の障害者団体が命がけで反対したそうですが、強硬に採決されてしまいました。今では「障害者の権利条約」をようやく日本が批准したこともあり、親や本人に学校の選択権はあるとされてはいますが、気軽に「普通学級へ通いたい」とは言えない状況が続いています。地域の学校に通える権利が子どもにはありますが、親の付き添いを求められ断念するケースもいまだにあります。

 十五年前、私が「『障害者』の地域問題を考える会」で専従スタッフをしていたときに「障害児も普通学級へ・富山連絡会」の代表から「地域の小学校に通っている自閉症の男の子の学校の付き添いをしてくれないか。学校から、親以外の誰かの付き添いが見つからない場合は特別支援学級か支援学校へ行ってもらいたいと言われた」と連絡がありました。

 自閉症の子と関わったのは富山市社会福祉協議会主催の「サマーボランティア」で体験した十日間だけ。知識も経験も乏しい私ができるのか不安でした。顔合わせのため、自閉症の子D君の家へ行ったのですが、会った瞬間に一目ぼれのように引き受けることを決めました。

 D君との出会い、経験がその後の私に大きな影響を与えることになり、インクルーシブ教育の重要性を身をもって実感できました。D君と過ごした日々は、次回に書かせていただきます。 (代表 川添夏来)

 

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