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NPO通信

とやま子どもの権利条約ネット(13)

条例に基づき公設民営で役割を果たしている「子どもの権利支援センター『ほっとスマイル』」=射水市三ケで

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行政へ 制定呼びかけ

 旧小杉町(現射水市)の「子どもの権利に関する条例」は、二〇〇三年三月制定、同年四月に施行しました。「子どもの権利に関する条約」の理念に基づき、子ども観と子どもの権利についての考え方を「前文」で示しつつ、町と町民の決意を宣言。条文は七章・全二十二条からなっていました。

 国連総会で一九八九年十一月に採択された「子どもの権利条約」は、九四年五月に国内で発効。日本は百五十八番目の締約国でした。日本が批准するまでに五年の年月を費やしただけでなく、国はその後も具体的な手だてを打ち出そうともせず、条約の趣旨(子どもの最善の利益)が生かされる状況ではないのが実情です。

 そのため、それを補おうと、全国の自治体の中で、先進的な取り組みがなされ、いま独自に条例を制定しているのは、四十一自治体(二〇一六年現在)になっています。小杉町が制定しようとしたときは、川崎市にあるだけで、富山県内では初めてでした。

 この条例に基づき、同町内に〇三年八月に公設民営で開設されたのが、子どもの権利支援センター「ほっとスマイル」です。学校に行けない子どもたちの居場所としてスタートし、年間延べ千三百九人(一六年度実績)の子どもたちが利用しています。

 旧小杉庁舎内に、「子どもの悩み総合相談室」(あんしんルーム)を〇五年に開設。年間百五十七件(同)の相談に乗っています。

 子どもの権利条例は、〇七年、合併後の射水市に引き継がれました。条例表題から「権利」の文字はなくなり、前文も削除し「子ども条例」になりましたが、形としては残りました。県内で条例を持っているのは、〇六年制定の魚津市のみです。

 条約に基づき子どもたちの最善の利益を図るのが今を生きる大人の責任であり、行政の役割も大きいでしょう。したがって、当ネットの使命は、権利条約の啓発活動と併せ、県内の他の市町村に条例制定を呼びかけることと考え、活動を続けています。

 (とやま子どもの権利条約ネット・土井由三)

 

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