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NPO通信

かもめのノート(14) ヘルパー 固定する?

トランポリンを楽しむ外出支援の利用者=富山市五福のアオイスポーツハウスで

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 私たちが提供する外出支援サービスの利用者の親の中には、支援者(ヘルパー)の固定を強く希望する人がいます。本人の将来のためにも支援者は多い方が良いのですが、誰にでも心を許すことができない切実な事情もあります。

 知的障害者の場合、支援者に対するこだわりをなくしたい、支援者が固定だと希望通りにサービスを受けられない、支援者一人で問題を抱え込むのを防ぐなどさまざまな理由から、支援者は複数の方が良いと考えられます。特に、支援の仕方が固定化することで、幅広い人間性の構築を妨げるというのが一番の理由だと思います。利用者のことを知っている人がたくさんいるということは、助けが必要なときに、多くの手が差し伸べられるという長所があります。

 一方、いろいろな人に知られるのが嫌だという事情もよく分かります。相模原の事件や宅配業者を装って切り付ける事件など凄惨(せいさん)な事件も発生しており、他人に家を知られたくないという気持ちになってもおかしくないからです。

 こうした事情を無視して、障害者に誰にでも心をオープンにするべきだというのは過酷だと思います。知らない人には家に来てもらいたくない。そんな時代に感じます。

 過労死、自殺…。何かがおかしいこの国。まちの形だけが発展して、人は置いてきぼりです。

 役人は人の生活や生の声よりも、書類ばかりを気にしているように感じます。行政は人の生活が乱れようが、命を落とそうが、何より保身を大切にしているようです。障害や貧困に苦しむ人に税金を使うより、美術館に使う方がよっぽど立派だと勘違いしているようにすら思えます。

 時代という名の竜にまたがって、逆鱗(げきりん)に触れるより、しがみついて落とされないように気を付けなければ生きていけない現代。このままの方向でいいのかと疑う人は、まだまだ少数派なのだと思います。

 私は人類の平和のためにもみんなが誰にでも心をオープンにできる世の中になってほしいです。そういう社会に生きたいと感じます。

 (NPO法人かもめのノート理事長・富野正宏)

 

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