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メダカの学校を探せ! 北陸中日・BBT共同企画

 富山県内の自然環境を地域の人と探索する北陸中日新聞・富山テレビ放送(BBT)共同取材企画。BBTの番組クルーとともに現地に入り、貴重な自然の現状をテレビ番組、新聞記事の同時展開で伝えます。

【頼成の森編】 また在来種でない?

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 北陸中日新聞と富山テレビ放送(BBT)の「メダカの学校を探せ」共同取材班は、18日に砺波市の頼成の森で調査した。確認されたメダカは、BBTの撮影画像を見た魚津水族館によると、今回も国内外来種のミナミメダカの可能性が高いという。でも希少な生き物に変わりはない。現地からは大切に守りたいとの声が聞かれた。(伊勢村優樹)

でも希少 守っていかなければ

森林科学館の高野了一館長

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 頼成の森は、ハナショウブの名所で知られる県民公園。今回、富山市赤田の安カ川真里子さん(59)が「メダカを見た」との情報を寄せたのは、そのハナショウブが六月にあでやかな姿を見せる水生植物園の池だった。

 当日は曇り空だったが冷え込んだ。調査した午前中の気温は一〇度未満。吉村尚郎キャスター(35)らBBTクルーと本紙記者は、安カ川さんの案内で「昨年夏にも目撃した」という三つの池を探索したが寒さのためか、たも網を入れてもなかなかヒットしなかった。

 場所を移しながら探すこと二時間。水生植物園南端近くの「唐草の池」で、吉村キャスターが「いませんねー」と首をかしげながら網を入れると何かがかかった。体長三・五センチの魚。メダカだ。

唐草の池で確認されたメダカ

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 緑を濃くし始めた森の中の池は直径十メートル、水深三〇センチ。透明な水の底に朽ちた落ち葉がたまっている。さらに網で探り続けると、少し気温も上がってきたためかメダカがたくさん見えてきた。

 BBTの画像を見た魚津水族館の不破光大学芸員(34)によると、雄の背びれの切れ込みが小さく、北陸などの在来種であるキタノメダカの特長に合致する。だが、同様にキタノメダカに見られる黒い網目模様や黒点、銀色のうろこがなく、外見的には本州以南の太平洋側や内陸の在来種であるミナミメダカに見えるという。

 水生植物園は、一九九三年に田んぼや湿地帯が連なっていた谷間を整備して造られた。同森内にある森林科学館の高野了一館長(67)は「来園者が放流したか、もともと田んぼなどにいたメダカが繁殖したか両方の可能性がある」との見方。「在来種か外来種か分からないが、今となっては希少なメダカ。彼らがすむ環境が身近にあるからには、守っていかなくては」と話している。

自然環境 今のまま保全を

2時間の調査でようやくメダカを取り喜ぶ吉村尚郎キャスター(左)と安カ川真里子さん(左から2人目)ら=砺波市の頼成の森で

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 目撃情報をBBTに寄せた安カ川さんは、もともとメダカに特別の関心を持っていた。

 「昔、小川などでは普通にメダカがいた。今は珍しい。これはどうして」。十五年くらい前、インターネットでメダカが減少していることを知り、こんな疑問を抱いたという。以来、調べるうちに護岸工事などが一つの原因だと知り、ブログでメダカ保護を広く呼び掛けるなどした。

 頼成の森は十年ほど前に散策した際、偶然のぞいた池でメダカの群れを見つけた。それから毎年訪れていたがここ二、三年、数が急に減ったように感じていた。「なぜなのか知りたかった」。だから「メダカの学校を探せ」のような企画を待ち望んでいたそうだ。

「メダカの池を温かく見守って」と訴える安カ川真里子さん

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 収録中、最初は姿を見せなかったメダカを見つけようと取材班そっちのけで池を凝視。見つけると「いたいた」と声を弾ませた。

 登山や森林浴が趣味でアマゾンを探索したこともある自然好き。それだけに人一倍メダカを愛し、絶滅危惧種でもある「彼ら」を守ってあげたいと願う。収録後、メダカの数が減っているのを肌で感じて訴えた。「安易にメダカを取ってほしくない。今のままの自然環境の中で、メダカの池を温かく見守って」と。 (伊勢村優樹)

(第4回)2014年4月24日放送(動画提供:BBT)

  • 取材場所:砺波市頼成
  • 池の規模:10m×10m
  • 水温:12.8℃
  • タモ網で水草の下などをすくったところ10匹ほどのメダカを確認。タマゴを持ったメスのメダカが1匹見られた。
  • 他の生物=ドジョウ、タニシ、ザリガニ、オタマジャクシ、ヤゴ

 県内のメダカなど淡水生物の情報は北陸中日新聞富山支局へ。電話076(424)4141、ファクス076(422)3191

 

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