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とやま遺産

散居村の水田に映る夕日 暮らしが生んだ絶景

夕日で赤く染まった散居村=砺波市五谷で

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 「赤くなってきたよ」「いい色だね」。ゴールデンウイーク中盤、砺波平野に広がる散居村を一望できる展望台には、水田に映る夕日を拝みに、大勢の人が集まっていた。

 田んぼに水が張られたこの時期、日を浴びて光る水面は神秘的。となみ散居村ミュージアム(砺波市)の川原国昭館長(63)は「湖の中に家々が点在しているよう」と表現する。四季折々で景観は変わり、夏は田んぼの緑一色、冬は一面真っ白になり、見る人をほっとさせる。

 家々の周りに小さな森のようにあるのは「カイニョ」と呼ばれる屋敷林。開拓のときに原生林を残したのが始まり。夏の日差しや季節風から家を守る役割があった。「昔は屋敷林で家を建てたり、落ち葉を燃料にしたが、今はその役割もなくなり、維持しようというマインドは少なくなっている」と川原館長は話す。

 「米作りをしてきた人々の暮らしと密接に関わってきた伝統的な景観」。時代の移り変わりとともに、五百年以上も砺波平野に存在する景観を、どう残すかが課題となっている。米作りに励んだ先人たちが築き上げたこの絶景は永遠ではない。終わらせないために、私たちの意識も必要だ。 (柘原由紀)

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