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とやま遺産

彩り 伝統の技術光る ひな祭りの金花糖

鮮やかな色合いに仕上げられる金花糖=氷見市栄町の井上菓子舗で

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 「めでたい」に通ずるタイ、必勝祈願のイセエビ、成長の早さにあやかったタケノコ…。女の子の幸せを願うひな祭りを華やかに彩る縁起物「金花糖」。煮詰めた砂糖を木型に流し込んで冷やし固める製法には、富山ならではの技が息づいている。

 加賀藩主前田斉泰(なりやす)への献上品が県内での始まりとされ、細かい模様を生む木型は井波彫刻を感じさせる。製造の最盛期を迎えている和菓子店「井上菓子舗」(氷見市栄町)は、一八七七(明治十)年の創業当初ごろから作り続ける。

 手のひら大など大きさもさまざまな金花糖の中は空洞。流し入れた砂糖が木型に触れる外側から固まっていき、タイミングを見計らって内側の砂糖を流しだすからだ。

 職人歴六十年の浜向(はまむき)修さん(81)は「薄く仕上げるのが技術」と胸を張る。砂糖の煮詰め具合、型の冷やし具合、流し入れ口から見える砂糖の様子から固まり具合を判断。長年の経験と勘が熟練の技を支えている。

 金花糖の職人は珍しくなった。同店の製造・販売担当、井上真由美さんは「これからも作り続け、伝統文化を次の世代につないでいきたい」と意気込む。 (山本拓海)

 

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