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「下立の大理石」保護で協定 立山黒部ジオパーク協と財産区

(上)協定書を調印した左から中尾哲雄会長、大野久芳市長、長谷川晴夫議長=黒部市役所で (下)下立の大理石が露出しているジオサイト=黒部市下立で

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 立山黒部ジオパーク協会は十六日、ジオサイト「下立(おりたて)の大理石」(黒部市宇奈月町下立)の保護、保全を主目的に、ジオサイトを所有する宇奈月町下立財産区と協定を締結した。日本ジオパークネットワーク事務局(東京都千代田区)によると、協会とジオサイト所有者が協定を結ぶのは珍しい。

 下立の大理石は美しいしま模様が特徴の「オニックスマーブル(トラバーチン)」。国内では他に産出している場所はない。約一億年前にできた石灰石の変成岩で日本最古の温泉の証拠という。商業利用はされていないが、一九三六(昭和十一)年完成の国会議事堂の建材として四百四十トンが利用された。北陸新幹線黒部宇奈月温泉駅の待合室やトイレの壁にも使われた。県の石になっている。

 協会がジオサイトとして指定しているのは、下立地内の林道沿いの大理石が露出している場所。近くの黒部川扇状地や能登半島を一望できる高台に下立の大理石で作ったテーブル、いすの他、解説看板が設置されている。

 協定はジオサイトの地域資源としての価値を確認し、保護、保全に努め、教育や地域の持続可能な開発に生かすことが目的。財産区は将来にわたって開発をしないこと、協会は学術的価値付けに努めることなどを定めている。

 調印式で協会の中尾哲雄会長、財産区の長谷川晴夫議長、立会人の大野久芳市長がそれぞれ協定書に署名押印した。財産区、協会、市の具体的な役割を示した覚書にも押印した。

 中尾会長は「協会初となる協定を結ぶことができてうれしい」、長谷川議長は「小さいころから親しんだ下立の大理石発信が黒部の知名度アップにつながればいい」と話した。大野市長は「歴史的調印だ。ジオパーク浸透を図る活動に取り組んでいく」と述べた。

 協会はジオサイト四十三カ所の内、下立以外の民有地にある三カ所についても同様の協定を結んでいきたい考えだ。 (松本芳孝)

 

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