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実名は「二人の友人」 県美術館の藤田嗣治「二人の裸婦」

県が県美術館の開館記念として購入した藤田嗣治の「二人の裸婦」=県美術館で

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「伝わりやすい題名を」専門家が助言

 県が八月に全面開館した県美術館の目玉として二億一千六百万円で購入した藤田嗣治の油絵「二人の裸婦」。実は、もともとの名前は「二人の友人」だった。購入を検討する会議で、県が専門家から「伝わりやすいタイトルを」との助言を受け、名前を変更していた。作品の名称変更自体は珍しくないというが、目玉として位置付ける作品への理解を促そうとする、同館関係者らの強い思いがうかがえる。(木許はるみ)

 会議資料によると、会議は、各地の美術館の館長やデザインの専門家ら五人でつくる「県近代美術館収蔵美術品選定検討会」。県が二月に開き、五作品を購入する候補に挙げた。藤田の作品は、市場で流通していた「二人の友人」という名前で紹介された。

 会議では「来歴もしっかりしている」「今後収蔵できる機会はもうないと思われる」などの理由で、委員四人が藤田作品を推薦。一人の委員が「題名の『二人の友人』はフランス語の持つニュアンス、テーマの内容を伝える難しさがある」と指摘し、「『二人の裸婦』というニュートラルな題名に変更しては」と提案した。

 県によると、藤田は作品をフランス語で「deux amies(デゥ アミ)」と名付けた。直訳では「二人の友人」となり、その名で市場に流通。一方、杉野秀樹副館長は「アミには、レズビアンの意味もあり、友人というニュアンスからは離れている」と説明。助言を受け「友情という意味に近づけず、見たままの題名を」と名前を変更した。

 過去には「二人の裸婦」として展覧会で紹介されたこともあり、杉野副館長は名称の変更は一般的とし、「作品に誤解や違和感を与える変更ではない」と話している。

 会議では、県がこのほかにマルク・シャガールやフェルナン・レジェなどの作品を購入の候補に挙げていた。

 

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