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浜松で「相談通訳者」試験 実施団体方針

◆ポルトガル語新設

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 外国人の幅広い相談に一元的に応じる「相談通訳者」の普及を進める一般社団法人「多文化社会専門職機構」(東京)は二〇一九年度、新たにポルトガル語を対象言語に加え、日系ブラジル人居住者が多い浜松市で認定試験を実施する方針を決めた。入管難民法の改正などで外国人居住者の急増が予想される中、相談体制の拡充は急務となっており、機構の担当者は「浜松を日本全体のモデルケースにしたい」と期待する。

 相談通訳者は同機構が創設した資格で、一七年十二月、東京で初の認定試験を実施。対象は英語、スペイン語、中国語で、少なくとも十年の通訳経験があった五人が合格した。試験では行政、医療分野などの知識を問う筆記試験のほか、面接や実践形式のテストで語学力を含めたコミュニケーション能力などを測る。認定者は高い質が保障され、行政機関などが依頼しやすい。制度が周知されれば、就職時のメリットになったり、待遇改善につながったりする可能性もある。

 国は昨年末、外国人の急増に備え、都道府県や政令指定都市など百カ所に相談窓口「多文化共生総合相談ワンストップセンター(仮称)」を置く方針を公表。医療や福祉、教育などさまざまな分野で多言語化を急ぐが、同機構理事の新居みどりさん(41)は「言葉が話せるだけでなく、幅広い知識を持ち、個々の事情に対応できる通訳は絶対的に不足している」と指摘。今後、行政との連携を進め「ワンストップセンターの核となる人材を育てたい」と力を込める。

 認定試験は隔年で行うため、今年が二回目。初回は東京だけだったが、制度の周知を図るため、地方都市での開催を検討。日系ブラジル人が多く、ポルトガル語相談通訳者の需要が見込める浜松市が最有力候補となった。今後、総会での正式決定を経て、今年秋ごろの試験実施を目指す。

 浜松市内で多言語相談の窓口を設けている浜松国際交流協会の松岡真理恵さん(48)は「浜松では通訳として個人で活動する人も多い。地元で試験があり、大勢が受験してくれれば全体のレベルアップにつながる。良い通訳が確保できれば企業なども安心して外国人を雇用できるし、街全体に効果がある」と強調した。

(飯田樹与)

 <相談通訳> 外国人が抱える問題や悩みを把握し、市役所や学校、病院、裁判所などを案内したり、担当者との間に入って通訳をしたりする。高度な知識が必要となる医療通訳や警察・法廷通訳を除き、多くの分野で横断的に対応する「窓口」となる。

 

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