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日本ボクシング連盟 新会長に内田氏

 助成金流用などの不正問題で山根明氏が会長を辞任した日本ボクシング連盟は八日、東京都内で臨時総会と理事会を開き、不正を告発した「日本ボクシングを再興する会」メンバーで宮崎県連盟会長の内田貞信氏(45)を新会長に選出し、新体制が発足した。内田新会長は「選手ファーストで透明性のある団体をつくっていきたい。全国の方と協力してやっていく」と述べた。

 臨時総会では新たに二十六人の理事を選び、今後、東北、関東など全国九ブロックの連盟から理事が追加で選ばれる予定。前体制の理事は再任されず、関係者は「山根派が一掃された」と語った。連盟の最高顧問については、日本オリンピック委員会(JOC)副会長の橋本聖子氏、西村康稔(やすとし)内閣官房副長官に就任を打診している。

◆静岡でも過剰接待 告発状メンバー・葛本県連会長

葛本憲司県連会長

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 不正疑惑からの再生に踏み出した日本ボクシング連盟。疑惑追及の発端となったのは七月、三百三十三人の有志による「日本ボクシングを再興する会」がスポーツ庁などに提出した告発状だ。有志の名は非公開だが、静岡県ボクシング連盟の葛本憲司会長(65)=清水町=は、自身がその一人だと本紙に明かした。告発状で明らかにされた山根明前会長への過剰接待が「静岡でもあった」と証言する。

 葛本会長によると、二〇一四年十一月三十日〜十二月四日に沼津市で女子と社会人の全日本選手権が開かれた。その際、日本連盟幹部らにやるべきことを聞くと、来訪する山根氏ら幹部のため、宿泊先のホテルのランクやウイスキーの銘柄、菓子の種類などを細かく指定されたという。

 葛本会長が告発の動きを知ったのは六月ごろ。県連盟の幹部で話し合い、自分と県連盟理事長の二人も「再興する会」に名を連ねることを決めた。

 最も憤りを感じたのは、「再興する会」が指摘した山根氏の「奈良判定」をはじめとする審判への介入疑惑だった。「圧力で勝敗が決まったとすれば許せない。練習に励む選手やコーチがモチベーションを失ってしまう」

 八月中旬、日本連盟から謝罪文が届いたが、十分な対応策は示されず、「日常の練習に励んでください」という内容だった。葛本会長は「これだけの騒ぎなのに、本当に反省しているとは思えなかった」と話す。

 日本アマチュアボクシング界の再生へ、トップの名前が変わっただけでは意味がない。「今回の問題では、選手のやりやすい環境をつくる立場の人間が選手たちを裏切った。(都道府県連盟の)私たちを含め、誠実に競技と向き合う姿勢を、模範となって示していかなくては」と強調する。

 静岡県内では今後、県高校新人体育大会などの大会が予定されている。選手たちをまっすぐ見つめられるよう、再生に力を尽くしていくつもりだ。

(鈴木凜平)

 

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