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会長ら取締役5人辞任 スルガ銀行

◆第三者委 組織的偽装を認定

会見で陳謝するスルガ銀行の有国三知男新社長=7日午後、沼津市内のホテルで(立浪基博撮影)

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 スルガ銀行(沼津市)は七日、シェアハウス投資を巡る不正融資問題で、外部弁護士の第三者委員会の調査報告書を公表した。多くの行員が審査書類などの偽装に関わっていたと認定。原因は審査の形骸化や過大なノルマにあるとして企業統治の不全を指摘した。問題の責任を取って岡野光喜会長(73)、米山明広社長(52)ら取締役五人が同日付で辞任し、社長に有国(ありくに)三知男取締役(52)が就任した。

 報告書によると、審査を通りやすくするために、顧客の預金残高や物件価格を水増しするなどの偽装がシェアハウスを含む投資用不動産融資全般にまん延。少なくとも行員九十九人が偽装を積極的に行ったり黙認したりし、執行役員一人も直接関与したと認定した。

岡野光喜元会長(上)、米山明広前社長(下)

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 偽装行為が横行した要因として、営業部門からの圧力で融資の承認率が99%に達するなど審査部門が形骸化していたことや、パワハラを含む厳しいノルマ達成の重圧、営業を重視した人事などを挙げた。

 こうした企業風土を主に構築したのは、岡野元会長の弟の喜之助元副社長(故人)で、元副社長の暗黙の了解の下、元専務執行役員が審査部門をどう喝したり人事に介入したりして営業にまい進した。岡野元会長も昨年七月以降、シェアハウス融資のリスクを認識しながら対策を取らず、取締役としての注意義務違反に当たるとした。

 沼津市内で会見した第三者委の中村直人委員長は、「銀行の指揮命令系統を使って行われており、不正は組織的」と断じた。報告を受けて会見したスルガ銀の有国社長は、一連の問題を謝罪したが、岡野元会長や米山前社長は姿を見せなかった。有国社長は「元会長は銀行の一切の役職を退任した」と釈明した。

 スルガ銀は、社外監査役を中心とする「取締役等責任調査委員会」を設置し、岡野元会長らの法的責任の有無を判断して必要な措置を講じるとしている。

(伊東浩一)

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