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伊藤選手引退 家族ら健闘に感謝

花束を贈られ、笑顔を見せる伊藤亜由子選手(前列中央)=11日、長野県南牧村で(トヨタ自動車提供)

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 平昌(ピョンチャン)五輪まで三大会連続で冬季五輪のスピードスケート・ショートトラック女子に日本代表として出場した伊藤亜由子選手(31)=トヨタ自動車、浜松市東区出身=が現役を引退する。

 トヨタ自動車によると、十、十一日に長野県で開かれたジャパントロフィー選手権が最後の大会になり、500メートルで優勝を果たした。大会後のセレモニーで「充実した四年間だった。多くの人の支えがあったおかげ」と感謝した。

 伊藤選手は浜松工業高を卒業後、トヨタ自動車に進み、二〇一〇年バンクーバー、一四年ソチ五輪に出場した。その後、一度引退したが復帰し、昨年三月の世界選手権では、3000メートルリレーで銅メダル獲得に貢献。平昌五輪では、3000メートルリレー予選に出場して四着だった。

 温暖な浜松から、冬季五輪の大舞台に三大会連続で立った。最後まで見せた勇姿に、家族や恩師から、ねぎらう声が相次いだ。

最後の大会となったジャパントロフィー選手権で力強い滑りを見せる伊藤選手=10日、長野県南牧村で(トヨタ自動車提供)

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 父伸吾さん(60)=同市東区=はジャパントロフィー選手権を現地で見た。「苦しそうな滑りだった。年齢的に、もう体が限界だったのだろう」と振り返る。

 一人娘のために働いてきた。中高時代は週三回、名古屋のスケート場へ送迎し、全国各地の大会へ応援に行き、五輪三大会とも現地に足を運んだ。引退について「本人の決断だから」としつつ「最後までよく滑ってくれた」とたたえた。

 小学生時代に最初に教えた県スケート連盟顧問の斉藤三夫さん(65)=同市東区=は十二日、伊藤選手から無料通信アプリLINE(ライン)で「長い間、お世話になりました」とメッセージを受け取った。「悔いの残る五輪だっただろう」と察する。一方で、最後の大会で優勝できたことに「有終の美を飾れて良かったのでは。『ご苦労さま』と声を掛けたい」。

 伊藤選手は平昌に行く前、地元の壮行会で「皆さんの希望になれるよう頑張ります」と語っていた。小中時代に所属した浜松スピードスケートクラブ監督の夏目敬也(たかや)さん(40)=同市東区=は「最後まで諦めない姿は、子どもたちの目標になっている」と話す。「浜松の希望として、これからは子どもたちを教えてほしい。いつか亜由子に続く子たちが出てくるはず」と期待した。

(鈴木凜平)

 

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