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サッカーしずおか

沼津、優勝争い J2へ競技場改修が壁

◆「27年までにJ1」10年計画

 サッカーJ3に昇格し、県東部初のJリーグ入りを果たしたアスルクラロ沼津が、一年目から優勝争いを繰り広げている。目指すJ2昇格にはライセンス取得が必要で、ホームスタジアムの愛鷹広域公園多目的競技場(沼津市足高)の収容人員を増やすなどの改修が不可欠。クラブは早期のスタジアム改修を熱望しているが、費用面の問題などから見通しが立っていない。

 アスルクラロは三十日現在、十六勝五敗十分けでリーグ二位。三日に同競技場での最終戦で、現在一位の栃木SCと対戦。勝ち点が1差のため勝てば優勝となる。J2に昇格するには二位以内に入った上で、J2ライセンスの取得が必要だが、アスルクラロはまだ得られていない。

 最大の壁がホームスタジアムの拡張だ。J2ライセンスを得るにはスタジアムの座席数が一万席以上必要だが、同競技場は五千席ほど。このほか、大型ビジョンや高性能照明などの設置も求められる。クラブ広報の的地(まとじ)亮さんは「改修には概算で十億円ほどかかるのではないか」と語る。

 アスルクラロはJ3に昇格した今季から、ホームタウンである沼津市と改修に向けた話し合いを開始。的地さんは「J2に上がるとJ1経験のあるクラブと戦えるので、サポーターの熱も注目度もJ3とは全然違う。県外からの観客が大きく増え、地域活性化につながる」と昇格のメリットを力説する。

 一方、競技場を管理する県公園緑地課の担当者は「改修に向けた具体的な動きはまだない。改修だけでライセンス取得に対応できるのか、クラブと沼津市に状況の整理をお願いしている段階」と慎重な姿勢だ。

 県内にはJリーグのクラブが四つあるが、県営スタジアムをホームにしているのはアスルクラロのみ。競技場は陸上競技などにも使われているため、同課の担当者は「改修には、県内他クラブとの公平性確保と競技場利用者の理解が必要。クリアするべき課題は多い」と指摘する。

 川勝平太知事や官民団体などからは、J1ライセンス取得まで見据えた新スタジアム建設の構想も出ているが、J2昇格を目指して戦う選手たちは早期のスタジアム改修を求めている。「選手は一年一年が勝負なので、上がれる時に上がりたいのが本音」と明かすのは尾崎瑛一郎主将(32)。「結果を出しても昇格できなければ、他クラブに移籍する選手も出てくる。モチベーションをどう保つか悩むが、優勝して改修への機運を高めるしかない」と決意を口にする。

 アスルクラロはホームページや書面で改修を求める署名活動を進めており、現在は約四万人分集まっている。的地さんは「十万人を目標として、県に提出したい」と意気込む。

 アスルクラロ沼津 1990年に幼稚園児向けのサッカースクール「沼津セントラルスポーツクラブ」として誕生。2006年に社会人クラブ「沼津香陵クラブ」と合併した。東海社会人リーグや日本フットボールリーグ(JFL)を経て、今季からJ3入り。

 「アスルクラロ」というクラブ名は、スペイン語で「明るい青」という意味。ともに日本代表経験のあるFW中山雅史選手、MF伊東輝悦選手なども在籍しており、27年までにJ1昇格を実現する10年計画を掲げている。

(杉原雄介)

 

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