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静岡けいざい

効率化と女性採用を推進 遠鉄タクシー・丸山社長に聞く

「システム更新に合わせて業務の効率化を進める」と話す遠鉄タクシーの丸山晃司社長=浜松市中区で

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 人工知能(AI)を使ったタクシー需要予測システムの実証実験を始めた遠鉄タクシー(浜松市中区)の丸山晃司社長(51)は中日新聞のインタビューに応じ、「来年二月のシステム更新に合わせ、迎車注文の自動応答化や配車の自動化に取り組む」と、さらに業務を効率化する考えを示した。乗務員不足の解消に向けて「女性の採用を増やす」とも述べた。

 −社の現状は。

 所有台数は浜松市内の業者で最多の五百十二台で、乗務員数は七百五十八人。二〇一七年度の売上高は四十六億七千九百万円で、近年はほぼ横ばいだ。市内でのシェアは収入ベースで57%ある。

 −市内のタクシー業界の状況は。

 〇七年度に八十九億円あった売り上げは、一七年度に六十六億円と25%ほど下がっている。原因は法人と夜間の需要の減少。乗務員不足で稼ぎきれない部分もある。いくら採用しても、定年や自己都合で辞めていく人の方が多くなっている。

 −需要予測システム「AIタクシー」のほかに効率化を進める業務は。

人工知能で予測したエリアごとの需要の度合いを色や数字で表示する「AIタクシー」の画面=浜松市中区で

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 運転や電話応対、緊急時対応といった人がやるべき部分以外では、積極的にITを活用していきたい。

 「流し営業」が中心の他社とは逆に、遠鉄タクシーは迎車の割合が約七割と高く、注文が混雑することが多い。現在は人が電話で受けているが、一部を自動応答に移行させる。お客さまの電話番号をあらかじめ登録し、乗車が常に同じ場所という場合、自動音声に移行する。いつもと違う場所に呼ぶ際は、オペレーターにつなぐこともできる。

 自動配車も進める。お客さまから注文があった際、どの車を向かわせるかは基本的に機械が判断しているが、繁忙時には能力的に対応しきれず、人が配車しているのが現状だ。次期システムでは機械の能力も上がり、ほぼ全自動で配車できる。お客さまを待たせる時間も減らしたい。

 −今後、力を入れるべき取り組みは。

 やはり採用だ。人手不足を解消すると同時に、若返りを図りたい。そのために女性の力に期待している。運転手は時間の使い方が自由。だから、子育て中の女性が「子どもが熱を出したので休む」ということも容認できる。

 現在、遠鉄グループの保育園に預けながら働いている「ママさん乗務員」も五人いる。現在六十八人の女性乗務員を、二〇年度末までに百人に増やしたい。これまで乗務員個人の経験と勘に頼っていた需要予測をAIタクシーでシステム化できれば、経験の浅い女性でも短時間で稼げるようになるだろう。

 <まるやま・こうじ> 東京理科大理工学部卒。1990年遠州鉄道入社。総務部次長、同部長などを経て、2017年6月から取締役兼遠鉄タクシー社長。浜松市南区出身。

(聞き手・鈴木啓紀、山田晃史)

 

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