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静岡けいざい

テレビ静岡50周年 小林豊社長に聞く

◆地域根ざす番組を

番組制作のあり方について語るテレビ静岡の小林豊社長=静岡市駿河区の同社で

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 テレビ静岡(静岡市駿河区)は十一月で放送開始から五十周年を迎える。インターネット動画など映像の楽しみ方が多様化する中、地方放送局が目指す番組制作やニュース報道のあり方とは。就任十年目の小林豊社長(67)に聞いた。

 −新社屋を建設し、情報番組「てっぺん」を立ち上げた。

 放送局は、どんな環境でも放送を維持することが使命。いい番組を作っても、放送できなければ意味がない。東日本大震災を機に社屋の建て替えを決めた。二〇一三年九月に始めた自社制作の帯番組「てっぺん」は(帯の情報番組では)静岡の民放で最後発。苦戦はしているが、番組作りのノウハウを高めたい。

 −目指す将来像は。

 新社屋の完成で放送維持のためのハードは整った。番組の内容を良くするためのソフトの充実が目標。ネットの普及前はテレビが「最大の娯楽」と呼ばれたくらい、情報の送り手としてはいい時代だった。ネットの台頭で放送と通信の融合など、テレビの次の五十年はこれまでと全く違う姿になると感じる。

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 視聴者から「民放はどの局を見ても同じだ」という批判をいただいて久しい。今後は系列ごとにブロックでの再編など放送局の再編の可能性もある。五十年、県域放送でやってきたが、今後は成り立たないかもしれない。どういう形になるのか、見通せない。

 −国の有識者会議がNHKのネット同時配信を妥当とする報告書をまとめた。

 ネットでの配信は基本的に世界に向けて発信する。地方放送局は都道府県を単位とした「県域」で免許をもらっており、その範囲でしか放送ができない。国が仕組みを整備するなど、地方局によるネット配信には解決しなければいけない課題がいくつもある。アマゾンなどネット通販の普及で小売りという業態が変わったように、テレビのあり方も変わっていくだろう。

 −ニュース報道や番組制作のあり方は。

 県内の民放各局もそうだが、自社制作は全体の15〜18%程度。その比率を高めたい。おかげさまでグルメ番組「くさデカ」は二十年続いている。静岡に根ざし関心を持ってもらえるコンテンツを探すことはもちろん、視聴者に感情移入してもらえる番組作りを目指したい。ニュースに関しては、テレビは公正中立で偏ってはいけない。おかしな出来事を問題提起する形で視聴者に問い掛ける。そんな報じ方をしていきたい。

(聞き手・沢田佳孝)

 こばやし・ゆたか 1951年清水市(現静岡市清水区)生まれ。清水東高卒。専修大在学中に民放でアルバイトし、ドキュメンタリーや情報番組などの制作に関わる。74年に番組制作会社「フジポニー」入社。80年同社の吸収に伴いフジテレビへ。バラエティー番組のディレクター、プロデューサーとして活躍。「笑っていいとも!」では「ブッチャー小林」ディレクターとして5年間出演した。営業局長、営業担当取締役などを経て、2009年からテレビ静岡社長。

 

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