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静岡けいざい

浜松信金 ITベンチャーと業務提携 

◆企業の事業承継解決へ

事業承継に関する業務提携の覚書を交わす御室健一郎理事長(右)と南壮一郎社長=26日、浜松市中区で

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 中小企業などの多くが後継者不足で事業の承継に課題を抱える中、企業の合併・買収(M&A)による解決に向け、浜松信用金庫(浜松市中区)は二十六日、ITベンチャーのビズリーチ(東京)と業務提携を結んだ。ビズリーチは株式や事業の譲渡先を探す売り手側の企業と、買い手側の企業をインターネットで結び付けるサービスを展開しており、ネットの力でM&Aの促進を目指す。

 浜松信金には年間三百件前後の事業承継に関する相談がある。廃業が続けば地域の事業所が減り、技術や商品の消滅につながることから、二〇〇七年に専門職員を置いてM&Aの仲介事業を始めた。一六年度は八件の成約につなげた。ただ、職員が買い手を探していたため手間がかかっていた。

 ビズリーチのネット仲介サービスは、売り手が匿名で自社の事業概要をネット上に掲載。買い手はその情報を検索し、興味のある企業にメールで連絡を取る仕組み。売り手にとっては、地元だけでなく全国から買い手を迅速に探すことができる。

 提携により、浜松信金は売り手から相談を受けた場合、希望に応じ、ビズリーチのネット仲介サービスで買い手を探す。ネット登録から成約時の手続きまでを手伝い、売り手から手数料を取る。ビズリーチは成約した場合に買い手から成功報酬を受ける。

 浜松信金本部で締結式があり、信金の御室健一郎理事長とビズリーチの南壮一郎社長が覚書に調印した。御室理事長は「営業地域内だけで事業承継を完結するには限界がある。打開策になれば」、南社長は「売り手企業はネットに情報をさらすことで、引き合いの数から自社の市場価値を知り、経営の選択肢を広げられる」と語った。

 事業承継を巡っては、一九四七(昭和二十二)年から四九年に生まれた「団塊の世代」の経営者が大量引退期を迎え、後継ぎの不在が課題となっている。浜松信金が二〇一六年度に取引先企業など五千六百九十七社を対象に実施した調査によると、後継者が未定や不在の企業は55・6%に当たる三千百七十社に上った。

(伊東浩一)

 

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