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名前しんぶん

[中谷しんぶん]“アムロス”県内でも

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◆安室奈美恵さん引退表明

2002年のNHK紅白歌合戦のリハーサルで歌う安室奈美恵さん=東京都渋谷区のNHKホールで

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 来年九月に芸能界から引退する歌手の安室奈美恵さん(40)のニュースが、大きな反響を呼んでいる。県内のファンからも一時代を築いた歌姫の早い引退を惜しむ声や、「アムラー現象」が席巻した一九九〇年代後半の華やかな時代を懐かしむ声も聞かれる。

◆ミニスカ×厚底靴 ギャル全盛期

 九月二十日に電撃表明した安室さん。翌日のテレビのワイドショーはこの話題で持ちきりだった。往年のヒット曲が流れ、Jポップ好きで安室さんの全盛期を知る筆者も懐かしかった。自宅の押し入れにしまってあった段ボール箱を数年ぶりに開封し、学生時代に購入した大量のCDの中から安室さんの作品を捜して聞き直した。当時の友人らとの記憶が自然とよみがえり、それほど曲の印象は鮮烈だったと気付かされた。

 伊東市内の主婦(26)は「安室さんの曲『The Meaning Of Us』を結婚披露宴の映像に使うほど好きだった。まだ四十歳なのにショック」と残念がった。

 安室さんは歌だけでなく、ファッションでも社会現象を起こした。厚底ブーツに代表されるアムラー現象だ。安室さんも愛用し、九〇年代に大流行したファッションブランド・アルバローザなどのギャル向けの洋服を扱い、アムラーの聖地とされた店が二十年ほど前、沼津市にあったと耳にした。

特設コーナーが設けられた店内=静岡市のタワーレコード静岡店で

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 店長だった女性は現在、同市北高島町でバー「イビザ・デ・カフェ」を営む堀さおりさん(46)。堀さんは「アムラーになりたいと憧れる高校生の女の子がアルバイトを頑張って洋服やブーツを買う。無理をするのが格好良かった時代だった」と振り返った。

 堀さん自身もミニスカート、厚底ブーツを愛用。肌を小麦色に焼き、口の周りを濃いベージュで囲み、中心部を白系の口紅で彩る安室さんのメークをまねしたという。当時は市街地にも活気があり、「沼津でもディスコイベントが開かれ、若い人であふれていた」と話す。

◆「まだ40歳、ショック」 「楽しい時代の象徴」

 バーの常連客には、元アムラーで現在もコンサートに足を運ぶ三十代後半の女性もおり、引退表明後は思い出話で盛り上がったという。堀さんは「四十歳で引退と聞いて驚くと同時に、私も年を取ったなと。安室さんは華やかで楽しかったあの時代の象徴だった」と懐かしんだ。

 県内のCD店は安室さんの引退イヤーを商機ととらえる。静岡市葵区のタワーレコード静岡店は店舗入り口に特設コーナーを設けた。十一月八日発売予定のベストアルバムの予約は好調といい、藤瀬雅文店長(48)は「最近の女性アーティストの中では断トツの反響」と話す。昨年八月、静岡市民文化会館で開かれた安室さんのコンサートで会場内に臨時売店を設けた時もファンが殺到したといい「あらためて人気の高さを感じた。引退する来年九月まで盛り上げていきたい」と力を込めた。

◆独断で選ぶベストソングは…「a walk in the park」

筆者が保管していた安室奈美恵さんのCD、懐かしい8センチシングル盤も見つかった

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 安室さんといえば結婚ソングで定番の「CAN YOU CELEBRATE?」やNHKのリオデジャネイロ五輪放送のテーマ曲「Hero」が有名だが、あらためて聞き直すとその他にも名曲が多い。独断でベスト5を選んでみた。

 (1)「a walk in the park」(1996年) CDジャケットが白を基調とし、歌番組でも白の上下パンツスーツで歌い踊っていた姿が印象的。洋楽調のノリの良さが特徴で、カラオケボックスでサビの部分のダンスをまねする人が多かった。「カッコいい安室奈美恵」の代表曲。

 (2)「NEVER END」(2000年) 九州・沖縄サミットのイメージソングで小室哲哉さんが作曲。安室さんの故郷をイメージし、三線(さんしん)など琉球民謡の楽器を取り入れた。歌詞は「明日からのことをもっと話そう」と首脳会議を連想させる。サミット前に急逝した小渕恵三元首相への鎮魂を思わせる一節もある。

 (3)「TRY ME〜私を信じて〜」(95年) 初期のヒット曲で、当時ブームを呼んだユーロビートと称されたダンス音楽をカバーした。当時、朝のテレビ番組「ポンキッキーズ」で鈴木蘭々さんとのコンビが子どもたちの人気を集めたが、そこから国民的歌姫としてのスターダムを駆け上がっていく。

 (4)「Body Feels EXIT」(95年) 速いテンポの曲調で激しく踊りながらも歌声が全く乱れず、歌唱力の高さに度肝を抜かれた。小室さんプロデュースの第1作。一見、恋愛をイメージした歌詞に思えるが「あなたにやっとたどり着いた」など、その後ヒットを連発する小室さんとのコンビを周知する印象が強かった。

 (5)「Say the word」(01年) 小室さんプロデュースを離れた第1弾。デンマークの歌手の曲をカバーし、作詞は安室さん自らが担当。サビの「ありのまま歩けそう」という詞が当時から印象的で、後に1人の女性アーティストとしての存在を確立していくことになる。

 中谷秀樹(なかや・ひでき) 富山県高岡市出身の44歳。初めて買ったレコードは小学生の時にファンだった菊池桃子。Wink、ドリカム、槙原敬之、福山雅治、小室ファミリーなどJポップを中心にCDはシングル、アルバムを含めて300枚ほど所有。近年は大阪、三重、熱海と比較的長距離の転勤が続き、引っ越しの荷物として悩みの種となっている。

 

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