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名前しんぶん

[松本しんぶん]静岡抹茶冷えてます

◆かき氷探訪

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 近年、国内外で高まる抹茶人気で、県内でも抹茶のもとになる「てん茶」の生産が盛んになり、抹茶を使ったスイーツが目立ってきた。夏の風物詩、かき氷でも抹茶をかけるメニューを取りそろえる店が増えている。この夏の家族サービスに向け、「静岡抹茶」のかき氷が楽しめ、のんびりできそうな店を見つけようと出掛けた。

◆藤枝の甘味処 あずきとのコラボ 絶妙

明るく接客する村松弘美さん(右)=藤枝市藤枝2のまるか村松商店で

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 最初に向かったのは茶問屋が集まる藤枝市茶町。問屋と農家の売買を仲介する茶あっせん業「まるか村松商店」がある。甘味処も営んでおり、村松澄男社長(58)の妻弘美さん(57)が切り盛りしている。メインとなるメニューは、夏のかき氷と、冬の大判焼き、おでんで、近所の人たちが集う憩いの場にもなっている。

 かき氷は四百五十〜二百五十円の十四種類があり、抹茶あずきは四百円。小サイズはいずれも百円引きになる。氷の上に地元・岡部産の抹茶を振りかけ、店でじっくり煮込んだあずきを盛った逸品は、苦味と渋味、甘味の調和が楽しめた。

 大判焼きは五十五年前、弘美さんの祖母ときさん(故人)と母加寿子さん(81)が、緑茶にあう菓子として売り始めた看板メニュー。弘美さんは「母は夫を早く亡くし、私ら四人の娘を女手一つで育ててくれた」と話してくれた。

かき氷を担当する伊藤拓摩さん=森町森のおさだ苑本店で

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 店内には土間から上がってひと休みできる六畳ほどの座敷の間があり、駄菓子屋の雰囲気が漂う。島田市内から長男(5つ)を連れて訪れた女性(25)は「知人から『子どもを連れて気軽に行けるよ』と聞きました。親しみやすい」と話し、すっかり打ち解けていた。

◆森町の茶専門店 自家製てん茶 栄養も◎

 次に訪ねたのは、森町森の茶専門店「おさだ苑(えん)本店」。かき氷は、抹茶や有機栽培ほうじ茶など五種類で各六百五十円。これに「京あずき」や練乳がトッピングできる。てん茶の生産から自家製を貫いており、抹茶かき氷は濃厚だった。かき氷メニューには煎茶がついていて、ゆっくりできた。

 店内に設けられたキッズスペースが、小さな子連れに好評だった。子育て真っ最中の長田夏海専務(39)の妻のアイデアといい、お母さんたちが落ち着いて買い物を楽しめるように工夫した。夏場は屋外に特設テントを設けるなど多数の座席を用意している。

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 かき氷の注文は午後二〜四時に集中するといい、担当する店員の伊藤拓摩さん(28)は「役割分担を決めて、かき氷を効率よくつくっています」と、待たせない接客を心がけていた。

 抹茶は、茶葉そのままをひくため、成分を抽出する煎茶に比べてさらに栄養価が高いとされる。静岡抹茶の用途が広がり、気軽に味わえる機会が増えることを願って見守りたい。

 <抹茶> 生葉を乾燥させて微粉末にしたもの。もとになるてん茶は、日光を当てない期間を設けて栽培した生葉を使う。湯や水で抽出して飲む煎茶などは、生葉を蒸してからもみ上げる工程があるが、てん茶は蒸した後、もまずにそのまま乾燥させ、茎やすじを取り除いた細片を指す。それを茶臼でひいたものが抹茶になる。

 松本利幸(まつもと・としゆき) 県内版の茶況欄などを担当する。4〜7月は早朝にある茶取引の取材に出掛けるため、妻、4歳の娘と擦れ違い気味。妻から「パパは遊んでくれないと話していたよ」と告げられ、この夏は家族みんなが好きなかき氷を食べ歩き、評価を高めようと思っている。

 

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