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名前しんぶん

[山野しんぶん]水圧で浮上 フライボードに挑戦

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◆浜名湖をふわり

インストラクターの指導でフライボードを体験=湖西市利木で

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 両足から出る水の圧力で水上を飛ぶマリンスポーツ「フライボード」。テレビでは芸能人が沖縄や海外のビーチで挑戦するシーンをよく見る。実はこれ、浜名湖でも体験できるのだ。やってみたいなあ、でも運動神経ないし−。そう思いつつはや一年。意を決して挑戦してみると、湖上に浮く新感覚に取りつかれてしまった。

◆華麗にお手本

 浜名湖西岸の入り江にあるマリーナ「ベルマリン」(湖西市利木)。まずは、従業員の鈴木寛典さん(24)のお手本から。

 ブゥーン。水上バイクが大きなエンジン音を上げる。バイクからホースを通して送られた水が、足に付けたボードから勢いよく噴き出す。その瞬間、鈴木さんは水上をすいすいと上がり、十メートルの高さまで急上昇。直後、後ろ向きにくるんくるんと二回転しながら降下する。「バックフリップ」という技らしい。テレビで見たのと全く違う。すごい迫力だ。

 イルカのように飛び込み、浮き上がる「ドルフィン」。横に回転する「スピン」。次々と大技を繰り出す。

 鈴木さんは、昨年の全日本フライボード大会で優勝したトップ選手。兄の基晃さん(27)も二年前の全国大会覇者という。こんなにかっこいい兄弟が身近にいたなんて。

 でも、世界の壁は高く、世界大会で上位に食い込むのは難しいという。「四回転する選手もいる。追いつけるよう日々練習です」と鈴木さん。動画共有サイト「ユーチューブ」で技を研究し、仕事の合間に練習を積んでいる。

◆1回目で浮上

練習開始からわずかな時間で2メートル以上の高さまで上昇できた=湖西市利木で

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 いよいよだ。「膝をまげないこと」「怖がらないこと」とアドバイスを受け、いざ出陣。ヘルメットとライフジャケットを着け、ボードに足を入れて水中に浮かぶ。同行したカメラマンは「飛べなかったら写真が使えない。少しでもいいから浮いてくれ!」。緊張が高まる。

 「膝をまげない。怖がらない」。唱えていたら、意外にも一回目でふわっと。「あ、浮いた」。その瞬間、水面にたたきつけられた。鼻から、耳から、口から、水が入る。痛い、しょっぱい。

 が、次は十秒。次は一分と思いのほか、順調に浮上時間は伸び、二メートル以上の高さまで上がれるように。足首に力を入れてバランスを取り、膝を使って行きたい方向にも進めるようにもなった。スノーボードの感覚に少し似ている。

 気持ちいい。目の前には青い空と湖。振り返ると湖西連峰が見渡せ、天竜浜名湖線の列車が走る。なんてのどかな光景だろう。遠くまで行かずとも、浜名湖で十分にレジャーを楽しめるじゃないか。

◆6月に全国大会

 ベルマリンには、東京や関西からも多くの客が訪れる。夏はいつも予約が殺到し、昨年は真冬も希望に応えて営業したほど。四年前から通う会社員溝口美喜子さん(25)=京都市=は「日常では体験できない感覚で、ほんまに楽しい。日本チャンピオンが教えてくれるからすぐに上達できる」と笑う。

 一方、地元の人はほとんど来ない。「地元の人に浜名湖は当たり前すぎる存在。マリンスポーツができると知らない人も。もっと浜名湖の魅力を知ってもらいたいんです」。鈴木さんは熱く語る。

フライボードに必要なボードやライフジャケットなど

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 フライボードの全国大会はこれまで、沖縄で開かれてきたが、鈴木兄弟の尽力もあり、今年六月、浜名湖で開かれることに。プロの技を身近で見られるチャンス。大会には初心者向けの「ビギナークラス」もある。ぜひこの夏、家族と、友達と、フライボードに挑戦してみては。

    ◇

 料金は、体験時間が十五分間の場合、税込みで平日五千円、土日祝日は五千五百円。水圧で宙に浮くスケートボード「ホバーボード」や、背負った器材から噴き出るジェット噴射で飛ぶ「ジェットパック」などもある。問い合わせは、ベルマリン=電053(578)3210=へ。

 山野舞子(やまの・まいこ) 数年前にスキューバダイビングのライセンスを取得。わりと海好きだったが、今回の取材でますます好きになった。他のマリンスポーツにも興味津々。次はサーフィンに挑戦したい!

 

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