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しずおか生活帳

ヘルシー志向 うまく商品開発 広がる糖質制限

フレジュの販売する糖質を抑えたパンやスイーツ=浜松市東区で

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 ダイエットや糖尿病予防に役立つと話題の「糖質制限」。糖質とは炭水化物から食物繊維を除いたもので、米やパン、麺類、甘い食べ物などに多く含まれており、血糖値を上昇させる。その摂取量を減らすのが糖質制限で、県内でも関連の商品・サービスが増えつつある。糖質を抑えた品々を扱う店舗に、最近の動向や開発経緯などを聞いた。

 インターネット販売を中心に、パンやスイーツなど二十五種類ほどを扱うのは、浜松市南区の「フレジュ」。小麦粉の代わりにふすま粉や大豆粉を、砂糖の代わりに人工甘味料などを使っており、一カ月で七十万〜八十万円ほどの売り上げがあるという。

 オーナーの高林泉哉さん(50)は、糖尿病で苦しむ友人から「おいしいものを食べたい」と相談を受けたことをきっかけに、二〇一〇年から商品づくりを始めた。

 当初は、ネット経由で遠方からの注文がわずかにあっただけというが、近年は地元からの注文が増え、ダイエットに役立てたいという女性や、糖質制限の考え方に賛同する医療機関からの問い合わせがあり、高林さんは「広がりと手応えを感じる」と話した。

「うなぎの井口」が開発した糖質を抑えたウナギのかば焼き=浜松市浜北区で

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 ウナギのかば焼き用たれで、糖質を抑えた商品を販売する会社もある。店頭販売と通信販売を行う専門店「うなぎの井口」(浜北区)は六月から、従来のたれの糖質を九割減らしたかば焼きを販売している。

 たれは、砂糖の代わりに水あめや自然の甘味料を使い、かつお節や昆布のだしでうま味を引き出し、糖質を抑えた。

 社長の井口恵丞(けいすけ)さん(46)は、父親を糖尿病で亡くした経験がある。糖尿病などで食事制限のある人にもかば焼きを楽しんでほしいという思いから、たれの開発に至ったという。

 高カロリーと思われがちなウナギは、実は低糖質で、ビタミンやタンパク質が豊富な食材だ。井口さんは「ウナギが糖質制限に有効だとはあまり知られていない」と現状を分析し、「まずは、たれから知ってもらい、ご飯の量を減らすきっかけにしてもらえれば」と語った。

◆エネルギー不足や合併症には注意

 糖質制限の効用や留意点について、静岡市駿河区の「塩川八幡ヒルズクリニック」の眼科医、塩川あずささんに聞いた。塩川さんは網膜と糖尿病に密接な関連があることから、糖質制限の観点からの治療を薦めている。

 糖質制限では、食事による糖質の摂取量を減らし、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの追加分泌を防ぐ。インスリンには余った血糖を中性脂肪に蓄える作用などがあるため、これらを抑えることが肥満防止につながるという。

 ただ、肝硬変や腎不全などの疾患がある場合、糖質制限には向かない。また、インスリン注射や内服薬による治療を受けている人は、低血糖を招く危険性がある。

 ダイエットとして行う場合、カロリー制限と混同して食べる総量を減らしてしまい、エネルギー不足になる人が多いという。その場合、筋力低下や無気力などにつながる。塩川さんは「徐々に糖質量を減らすことが望ましい。タンパク質と脂質はしっかり食べ、エネルギー不足を避ける必要があります」と話す。

(古檜山祥伍)

 

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