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くらしの知恵袋

靴の修理 ぼろぼろでも直せます

(左)修理前 修理依頼がきたブーツ (右)修理後 修理してぴかぴかになったブーツ=和靴提供

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 履きやすかったり、思い出が詰まっていたり−。高価でなくても自分にとって価値のある靴は、長く使いたいもの。そんな思いをくみ取り、靴を直す浜松市内の修理店が評判を呼んでいる。手入れが行き届かず、ひどく傷んでしまっても直せるものなのか。店を訪ねてみた。

 黒い革靴の表面を研磨機でそっと磨いていく。北区でオーダーメード靴などを扱う「和(なごみ)靴」。職人の太田勝久社長(46)は、滑らかになったか目を凝らした。

 和靴は二〇〇三年にオープン。手作り品の販売やオーダーメードが中心だが、昨夏ごろから修理の依頼が伸びてきたという。「ネットで、修理前と後の様子を紹介している写真への反応がいい」。全国各地から依頼が舞い込み、月に数十足程度だった修理は現在、二百足ほどまでに増えた。

 靴はどこまで直せるものなのか。太田さんは、革がぼろぼろになったり、エナメルのコーティングが剥がれたりしても「断ることはまずない」と断言する。もとの状態に戻せない場合でも、希望に沿って手を尽くす。「靴を捨てて、また自分の足になじむのを待つのはつらい。直して喜んでもらえると、うれしい」

 太田さんはブランドの中古品などを購入して分解し、作り方を把握して修理に生かしている。それでも課題はある。半世紀ほど前の登山靴だ。「ソールのゴムを手で縫って固定しているが、見た目からは手法が判断つかない。早くばらしてみないと」。困難な作業を前にしても、職人らしく表情は楽しげだ。「お客さんに直してと言われたときに、できないと困るからね」

 靴の修理は、全国展開している店もある。約三百店ある「ミスターミニット」を運営するミニット・アジア・パシフィック(東京)によると、購入金額より高い額を修理に費やす人もいるという。

 同社は店頭で修理できない場合は約千種類の革などを置く工場で対応している。広報担当者は「ブランド、デザイン、質など気に入ったものを長く使うのは女性が目立つ。二年ほど前からはネットで高値で売るために直す客も増えており、消費が多様化している」と話す。

◆ワンポイントアドバイス 素材に合わせて手入れを

靴のブラッシングを実演する太田勝久さん=浜松市北区三方原町で

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 修理に頼る前に、まずは靴を長持ちさせることが大切だ。太田さんによると、靴は三足をローテーションさせるのがお勧め。汗を乾かしてカビが発生するのを防げるからだ。革靴では、型が崩れるのも抑えられる。「革の場合は木製のシューキーパーを入れると、履きしわも伸ばせて良い」と話す。

 日常の手入れも欠かせない。まずはどの靴も、馬の毛などのブラシでほこりを払う。革靴の場合は汚れ落とし用のクリーナーを付けた布で表面をきれいに拭き取り、靴クリームを全体に塗る。最後に豚毛などで全体をブラッシングしてつやを出す。スエード素材は専用スプレーを吹き掛け、エナメル素材は専用クリームで磨くなど、素材に合わせることが必要という。

(古根村進然)

 

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