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くらしの知恵袋

有機農産物が人気 「野菜の選び方」生産者が分かるものを

有機栽培の野菜に表示された有機JASマーク

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 化学肥料や農薬を原則使わない有機(オーガニック)農産物の人気が、じわりと高まっている。各地で販売イベントが開かれ、専門店も増えている。ただ、生産量は限られ、価格も高い。有機を含めた野菜選びのコツを「野菜ソムリエ上級プロ」の肩書を持つ山城知美さんに聞いた。

 農林水産省によると、有機農産物とは、堆肥など有機物で土を作り、種まきや植え付け前に二年以上、原則として化学肥料や農薬を使わずに生産された農産物のこと。遺伝子組み換え技術も使わない。日本農林規格(JAS)の認定を受けると、有機JASマークを使用できる。マークがない農産物に「有機」「オーガニック」と表示することは禁じられている。

 浜松市西区で料理教室「クッキングサロン Eruca」を開く山城さんは「有機野菜への関心は高まっている」。東京都内で専門店が増え、流通大手のイオンも仏企業と合弁で直営店を展開。浜松市でも七年前から有機農産物の生産者らによる販売イベントが定期的に開かれている。

新しい種類の「新顔野菜」とそのサラダを手にする山城知美さん。緑黄色で栄養があり、食卓がおしゃれになるなど人気という=浜松市西区で

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 「昔は体に良いものはおいしくないと考えられたが、おいしくて体に良いものが出回るようになった」と山城さん。美容・健康志向の高まりで最近、安全性や栄養面、アレルギーを注視する人が増えているとみている。

 ただ、有機農産物を作っている耕地面積は全体の0・5%にすぎず、欧米各国に比べてかなり低い。国内の有機農産物の価格は一般の農産物の一・四〜一・八倍(二〇一六年度の農水省調査、十品目)と高くなっている。

 農水省は有機農業の実践者と流通業者などをつなぐネットワークの構築を進めるなど、支援に力を注いでいる。耕地面積(推計値)は緩やかに増え、〇九年度の一万五千ヘクタールに対し、一六年度は二万四千ヘクタールになっている。

◆ワンポイントアドバイス 「タマネギ 扁平型に甘味」

扁平型(右)と、先がとがった形のタマネギ=浜松市西区で

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 山城さんは「一概に有機が良い、というわけではない」と指摘する。農薬や化学肥料を使わない農産物は、使う場合より収穫量が減る。栽培期間も長くなる。「有機」と表示するために必要な「有機JASマーク」を取得するにはコストがかかり、販売価格に反映される。

 「マークがなくても農薬を減らしたり、使わない農家はいる。農薬を使っていなければ『不使用』と言えるが、『無農薬』『減農薬』は国で推奨されていない」と説明する。

 有機かどうかに限らず、野菜選びのコツは「生産者が分かるものを選ぶこと。自信を持って名前を出している生産者が多い」。個別の野菜では、例外はあるが、星状の筋が入ったトマトや、扁平(へんぺい)型のタマネギが甘味があるという。

(松本浩司)

 

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