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イチ推し

おいしく入れるコツは 急須で入れる三カ条

おいしいお茶の入れ方を教えてくれた長谷川吉朗さん=浜松市浜北区で

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 最近、お茶にはまっている。ワインボトル型の「フィルターインボトル」で水出し茶を作って楽しむ日々だ。でもやっぱり熱いお茶も飲みたい。実は、恥ずかしながら急須を持っていない。急須で入れたこともほとんどない。ちょうど今は新茶の時季。浜松市浜北区の「長谷川製茶」社長で、浜松茶商組合の組合長を務める長谷川吉朗(よしあき)さん(61)から、生産者と販売者の目線でおいしいお茶の入れ方を教えてもらった。

◆一、湯温と待ち時間

 茶の味を決める要素は渋味、苦味、うま味の三つ。近年は渋味を抑えるために蒸す時間を長くした「深蒸し茶」が人気だという。おいしいお茶を入れるために鍵を握るのは、お湯の温度と急須にお湯を注いでから待つ時間。「煎茶」は七〇度くらいのお湯で六十秒(深蒸し茶は三十〜四十五秒)。新茶の季節以降に採れる「番茶」はぐつぐつ煮え立ったお湯で十五秒。高級茶の「玉露」は、お風呂の湯くらいの温度で二分待てば出来上がり。

◆二、茶葉は茶さじ使わず優しくふたに

 今春採れたばかりの新茶を入れてもらった。まずは一人二〜三グラムの茶葉を急須に入れる。この時に茶さじを使うと葉が切れて雑味が出るので、茶筒を回しながら優しくふたに出すとよい。茶葉は意外と繊細だ。湯冷まし用の器もしくは湯飲みに一人六十〜百ccほどのお湯を入れ、七〇度くらいになるまで冷ます。

◆三、茶こし一体型香り良く

茶こしが一体化した急須は成分をしっかり抽出できる=浜松市浜北区で

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 ここでワンポイントアドバイス。茶こしを取り付けるタイプの急須は、茶こしに茶葉が縮こまり、成分が溶け出しにくいという。お薦めは、茶こしが急須の内側に一体化しているもの。急須にお湯を戻して一分待つ。湯の中を茶葉が自由に泳ぎ、成分をしっかり抽出できる。水出しにはない香りの良さにうっとりした。

 長谷川さんのイチオシは、新茶のうま味を最大限に感じられる飲み方。三〇度ほどに冷ましたお湯十〜二十ccを急須に入れる。四分待ち、数滴のお茶を湯飲みに集める。「舌の上に転がらせて鼻からゆっくりと息を吐いて」と長谷川さん。口に含んだ瞬間、驚きのあまり声が出た。ついさっき飲んだお茶とは表情がまったく異なる濃厚なうま味が広がる。だしのような味わい深さに、ただただ衝撃を受けた。

 今年は冬が寒く、春先は一気に暖かくなったので、新茶の出来はここ十年間で一番だという。長谷川さんは「苦味や渋味が少なく、素直に育った」と胸を張る。まずは急須を買いに行かなくちゃ。

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石川由佳理記者(東海本社報道部)

 愛知県豊橋市出身の29歳。コーヒーは苦手だが、お茶は大好き。4月に島田市の「ふじのくに茶の都ミュージアム」に行き、緑茶も紅茶もウーロン茶もすべて同じ茶の葉っぱから作られると知った。今更ですみません…。

 

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