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清香探撮(せいこうたんさつ)

酒造り (4)もろみタンク はじける音成長の証し

タンクをのぞき込む望月社長(左)と西原杜氏。白いもろみが音をたてて発酵が進む=藤枝市の志太泉酒造で

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 志太泉(しだいずみ)酒造(藤枝市)の蔵に入ると、バナナやメロンのような香りに包まれた。発生源は直径二メートルほど、高さ三メートル弱もある仕込みタンク。それが三十基以上も並んでいる。

 温度管理された「もと場」と呼ばれる部屋の扉を開くと、香りはさらに強くなった。酵母を培養する酒母タンクと吟醸酒を仕込んでいるタンクが計八基。吟醸酒のタンクのカバーを外すと、白いもろみが「ぷちぷち」と音をたてて泡を出している。はじけるたびに、洋梨のような甘い香りが沸き立った。

 タンクの中では、こうじ菌が米のでんぷん質を糖に変え、酵母が糖を栄養にアルコールに変える発酵が並行して進む。発酵を元気よくさせる技が「三段仕込み」。酒母を入れた後、仕込み水、こうじ、蒸し米を三回に分けて入れ酵母の元気を保つ。

 社長の望月雄二郎さん(49)と杜氏(とうじ)の西原光志(こうじ)さん(44)がタンクをのぞき込んだ。「もう少しだね」と顔を見合わせる。二人は音と香りで、うまい酒へと刻々と成長していることを確かめた。

写真・文 立浪基博

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