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エシャレットを試行栽培 浜松・エースリー

ウナギの肥料を使った試行栽培に向けてエシャレットの球根(手前)を畑に植えるエースリーの社員たち=浜松市南区で

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◆「うなぎいも流」でブランド化へ

 農産物生産のエースリー(浜松市南区)は、養殖ウナギの頭や骨などの残渣(ざんさ)(残りかす)を肥料にして、浜松特産のエシャレットの栽培を試行的に始めた。同じ手法で栽培し国内外で人気が高まっている浜松の新名物「うなぎいも」の姉妹商品として売り出し、知名度アップや販売増を狙う。

 うなぎいもは、農産物の加工販売を手掛けるコスモグリーン庭好(同)が二〇一一年に生産を始めた。ウナギの頭や骨には、植物の成長に必要な亜鉛やマンガンなどが豊富に含まれる。味の向上につながる科学的根拠は未解明だが、うなぎいもは消費者から「甘い」と好評だ。年間約三百五十トンを生産し、国内のほか台湾、香港、シンガポールなどに出荷している。

 うなぎいもの知名度が高まり、販売も軌道に乗ってきたことから、コスモグリーンが「ウナギの肥料を使って他の農産物も生産できないか」と、南区の五島地区でエシャレットを生産するエースリーに提案。一千平方メートルの畑で今月から、エシャレットの球根を植え付けて試行栽培を始めた。

 消費者の食の安全志向に応えるため、できるだけ化学肥料や農薬を使わずに育て、芽が出る九月末ごろまでにウナギの肥料を畑にまく予定。来年一、二月に収穫し、うなぎいものイメージキャラクター「うなも」のシールを貼るなど、統一感を出したブランドで販売を計画する。消費者の反応が良ければ、本格栽培に移行する。

 五島地区では、海岸部の砂地を生かして一九五〇年代にエシャレットの生産が始まった。日本のエシャレット栽培の発祥地とされるが、収穫後の皮むきなどに手間がかかることから、近年は生産者が減っている。エースリーの伊熊勇樹社長(28)も同地区出身で「発祥地なのに生産者が減っているのは寂しい」と危機感を抱き、四年前に名古屋市の衣料貿易会社を辞め、故郷で就農した。

 伊熊社長は「うなぎいものブランド力で、浜松特産のエシャレットの知名度をもっと上げたい」と期待。コスモグリーンの伊藤拓馬取締役は「エシャレットが『おいしい』と評価を受ければ、他の農産物にもウナギの肥料を活用したい」と話す。

(伊東浩一)

 

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