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希少ウナギ 太化で補う 専門店が対応

通常の200グラムサイズ(下)と「太化」の250グラムサイズ=浜松市中区の丸浜で

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 「土用の丑(うし)の日」の二十日、連日の猛暑を乗り切ろうと、浜松市内のうなぎ料理専門店は多くの客でにぎわった。一方で心配されているのが漁獲量の減少。限られた資源を守るため、養鰻(ようまん)業者や専門店の間でウナギを大きく育てる「太化(ふとか)」の動きが出ている。

 浜松市東区下石田町のうなぎ専門店「松葉」が扱うウナギは一匹二百五十グラムサイズ。関東を中心に広く出回る通常の二百グラムサイズより大きい。同店では五年前の不漁時に通常サイズの流通量が減ったためワンランク大きいサイズに変えたという。「大きければ加工する技術がいるけど、味は脂がのっていておいしい」と、店主の加藤三晴さん(48)は太鼓判を押す。

 サイズが大きくなった分、皮が硬かったり骨が気になったりしないだろうか−と心配したが、食べてみると、ふっくらとしていて全く気にならなかった。皮が硬めのウナギもあるが、下準備の工夫で軟らかくなるという。

 国際自然保護連合が二〇一四年、絶滅危惧種に指定したニホンウナギ。稚魚のシラスウナギは今漁期(昨年十二月〜今年四月)の序盤、深刻な不漁に陥った。国際取引を制限するワシントン条約締約国会議が来年に迫る中、希少な資源を有効活用するため、日本養鰻漁業協同組合連合会(静岡市)は今春、太化を全国の養鰻業者に呼び掛け、専門店に柔軟な対応を求めた。

 浜名湖養魚漁協の直営店「丸浜」(浜松市中区)では五月の大型連休明けからウナギのサイズを二百グラムから二百五十グラムに変えた。一人前のうな重に四分の三匹分を使うことで、価格を二千八百円に据え置いた。

 「多少、ボリュームアップして、できるだけ価格だけ上がったように見えないようにした」と説明する同漁協の大石哲也販売部長。外山昭広組合長は「一匹を太くして丼で分ければ、使う稚魚も少なくてすむ。資源保護にもつながる」と強調した。

(飯田樹与)

 

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