トップ > 中日新聞しずおか > 静岡写真ニュース > 記事

ここから本文

静岡写真ニュース

「土用の丑」商戦 県内スーパーがロス削減

土用の丑のポスターが並びにぎやかな販売コーナー=19日、浜松市東区のマックスバリュ浜松和田店で

写真

◆予約割引、特典PRも

 今年の夏は二十日と来月一日が「土用の丑(うし)」の日。酷暑が続く中、ウナギを食べてスタミナをつけたいという人は多いのでは。商戦に熱が入るが、その一方で問題視されているのが、賞味期限切れの商品を廃棄する食品ロスならぬ“ウナギロス”だ。漁獲量の減少で資源保護が叫ばれる中、静岡県内の大手スーパーはロス削減に知恵を絞っている。

 丑の日後のウナギロスは以前から問題視されていたが、今年六月、国際環境NGOグリーンピース・ジャパンが大手スーパーなど十八社へのアンケート結果を公表し、業界に衝撃を与えた。処分量を回答した五社だけでも、売れ残り廃棄されたニホンウナギのかば焼きが少なくとも二・七三トンあったという。一般的な大きさである一匹二百グラムで換算すると、約一万三千六百五十匹に上る。「土用の丑」前後に販売が集中することで、余剰が生まれてしまっている。

 十九日、浜松市東区和田町の「マックスバリュ浜松和田店」の販売コーナー。赤地の紙に「丑」「うなぎ」と書かれたポスターがずらりと並ぶ。にぎやかな商戦の裏側で、さらなるロス減に向けた取り組みが行われている。

 同店を含め、静岡を中心に愛知、神奈川、山梨の四県で約六十店舗を展開するマックスバリュ東海(長泉町)の水産部うなぎバイヤーの水野明彦さん(34)は、売り場担当者を集めた会議で、ウナギが国際自然保護連合の絶滅危惧種に指定されていることや、稚魚の不漁で仕入れ値が高騰している現状を強調した。もともとロスは最小限に抑えてきたが、今年は前年実績を詳細に分析して余剰分を生まない努力や、地産地消、割引のPRなどで予約注文を増やし、確実な販売につなげる。「(閉店間際の)値引きも廃棄も極力に減らしたい」と意気込む。

 しずてつストアを営む静鉄ストア(静岡市葵区)も今年は、売り切れるか不透明な店頭売りよりも、予約注文を重視した。割引や当日朝に焼いた「できたて」の提供といった予約特典をPR。その結果、予約分は昨年の三倍近くになった。

 スーパー「マム」を展開するタカラ・エムシー(静岡市駿河区)は、賞味期限が長い真空パック商品を扱い、毎日の販売量を調整することで売れ残りを減らしたい考えだ。浜名湖産のウナギにこだわる遠鉄ストア(浜松市中区)は、需要予測を立てて販売調整に努めた。担当者は「ウナギは貴重な資源になっている。大事に取り扱いたい」と話した。

(飯田樹与)

 <ニホンウナギ> 2014年に国際自然保護連合に絶滅危惧種に指定された。稚魚シラスウナギの採捕量は昭和50年代後半以降、低水準で減少傾向にある。2017年11月〜18年4月の国内漁期は低調で、稚魚が来遊する中国、台湾など東アジア全域でも不漁だったため、取引価格が高騰。成長したウナギの卸値にも影響した。池入れ数量から輸入量を引いた、水産庁の言う同漁期の国内採捕量は9トン。

 

この記事を印刷する

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索