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静岡写真ニュース

浜松熟知 餃子タクシー

餃子タクシーと運転手の倉田佳和さん=浜松市中区で

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◆遠鉄運転手お薦め店ご案内

 遠鉄タクシー(浜松市中区)が今月から、ドライバーがお薦めのギョーザ店に案内する観光タクシー「遠鉄餃子(ギョーザ)タクシー」の運行を始めた。二年前に浜松に来て以来、ギョーザを食べる機会が増え、市外の友人からお薦め店を聞かれることも多い。地元の味をよく知る運転手に新しい店の開拓を手伝ってもらおうと、餃子タクシーに乗ってみた。

 JR浜松駅北の遠鉄百貨店新館タクシー乗り場。ギョーザの写真を車体にあしらった車両が現れた。屋根のランプもギョーザのキャラクターだ。後部座席に乗り込むと早速、運転手の倉田佳和さん(47)が「行きたい店はありますか」と尋ねてきた。

 行く店を決めていないことを伝えると、倉田さんは「駅南のむつぎくと助信町のむつ菊は名前は似てますが、味が全然違うので食べ比べてみては」と提案。どちらも有名な店だが、既に行ったことがあったので、「地元の人に愛されている店に連れて行ってほしい」とリクエストした。

キャベツの食感に特徴がある「餃子の砂子」のギョーザ=浜松市東区で

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 北上を続けたタクシーが着いた先は東区有玉北町の「餃子の砂子(すなこ)」。年季の入った外観に期待が膨らむ。倉田さんは「有玉地区に住んでいる同僚が一押しのお店」と説明。昼食には少し早い時刻だったが、店内では既に二人が持ち帰りや空席を待っていた。ギョーザは六個で二百十六円。キャベツの切り方に工夫がありシャキシャキとした食感に驚く。かむほどに野菜の甘みが口の中に広がった。

 「少し遠いけど、次は私も行ったことがある北区細江町の『紀楽』に案内します」と倉田さん。一九七四年創業で地元では有名だそうだが、知らなかった。車内にあったギョーザ店ランキングと四十六店を紹介する冊子をみると、紀楽は北・浜北・西区内の一位だ。

モヤシが添えられた「紀楽」のギョーザ=浜松市北区で

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 聖隷三方原病院近くの店に着くと、既に四組十人が入店を待っていた。期待感からギョーザは十五個の大(七百五十円)を注文。ニンニクは少なめなのに、肉と野菜のコクが引き立ち、パリパリの皮と軟らかい具の食感が楽しめた。

 計二十一個のギョーザを平らげ、おなかはいっぱいだ。倉田さんは「テークアウト専門店でお土産を買ってみるのはどうですか」と提案してきた。浜松では専門店で買ったギョーザを家で焼く家庭が多いという。帰り道に寄ったのは中区幸の「ぎょうざの店味彩(あじさい)」。持ち帰りを体験してみたかったが、臨時休業だった。

 浜松駅前に戻り、二時間半余りのギョーザ店巡りは終わった。タクシーの料金は一万六千三百九十円。正直「高い」と思ったが、四人で回れば一人四千円ちょっと。観光客なら受け入れられる余地がありそうだ。

◆従業員600人が選ぶ人気店ランキング

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 遠鉄タクシーの従業員が投票で選んだギョーザ店ランキングは、観光客にも知られる有名店が上位を占めた一方、運転手が入りやすいという理由でチェーン店の五味八珍や持ち帰り専門店も多くランクインした。

 同社は二月にドライバーをはじめ従業員六百人にアンケートを実施。浜松市内の百店ほどのリストから三店を選んでもらい、リストにない店舗は自由に記入してもらう形で調べた。上位に入ったものの、掲載を辞退した店は除外した。

 営業課長の白井壮彦さん(37)は「地元を知り尽くした運転手が選んだ」と意義を強調。五味八珍が多かったことについて「各地にあり営業時間が長いため、運転手が利用しやすい」と理由を挙げ、「味も万人受けするので、初めて浜松餃子を食べる人にはお薦め」と話した。持ち帰り店が多く選ばれたのも、家庭でのギョーザ消費が多い浜松の特徴を映している。

 遠鉄タクシーは、地元が舞台となった昨年のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」を機に、観光タクシーの運転手百人を育成。ドラマ終了後もノウハウを生かそうと、餃子タクシーを始めた。浜松市内の観光と組み合わせた利用を想定するが、ギョーザ店巡りにも対応する。

 運行は来年六月末まで。利用方法は、事前に電話で予約し、希望の観光地やギョーザ店を伝える。ギョーザ店が決まっていない場合は、味の好みや時間に応じて観光地へのルート上にある店舗を同社が選ぶ。料金は時間制で、最初の三十分が二千九百八十円、以後は十五分ごとに千四百九十円。予約や問い合わせは遠鉄タクシー=電053(472)3535=へ。

(山田晃史)

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