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中日レディーズサロン

第193回 俳優・「青空市場」代表 永島 敏行さん 「農業の魅力新たな時代」

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 第百九十三回中日レディーズサロン(中日新聞東海本社主催)が五月十一日、浜松市中区のホテルコンコルド浜松で開かれ、俳優で「青空市場」代表の永島敏行さん(60)が「食を支える〜農業っておもしろい」と題して講演した。実体験を通じた農業の魅力を紹介し、生産者と消費者をつなげる活動への思いを語った。

 農業を始める前、イギリスにホームステイをした。いろいろな人に「日本人とは」と聞かれたが、答えられず、恥ずかしかった。

 帰国後に結婚をして娘が生まれた。泥遊びをさせたいと思ったが、東京はコンクリートだらけ。秋田で米作りを始めた。米を知れば「日本人とは」の答えもわかる気がした。

 最初の田植えはすぐに足がぱんぱんになり、全然進まなかった。でも、やり終えた達成感があった。収穫した米は娘も「おいしい」と食べてくれた。農作業で一緒に汗を流すのは、人間の成長に必要だと思う。自分の手で食べ物を作ることは安心感にもつながる。

 米作りを始めた二十五年ほど前に比べ、農業に関心が持たれるようになった。農業が変わるには、生産者だけでは変われない。消費者の人たちが農漁業にどう興味を持つのかで変わっていくのだと思う。

 毎週金曜日に東京・丸の内で青空市場のマルシェをしている。農家に出店して一番うれしいことを聞くと、売り上げではなく「評価されることだ」と言う。やりがいになるからだ。

 これからの農業は女性が引っ張っていくのだと思う。マルシェでも、ちょっとした会話をきっかけに、買い手と信頼関係を築くのがうまい。生き物を育てる母性もある。

 農業に挑戦したいと思う人もいるだろうが、農家を手伝い、商品開発をする手もある。甘酒が「飲む点滴」といわれることから、実際に点滴袋に入れて販売し、ヒットさせたグループもいる。皆さんの人脈や職歴、知識が融合すると、新しい仕事が生まれていく。

 出口を見つけないと、商品の販売は難しいが、マルシェでは直接アピールができる。週三日都内のマルシェに参加すれば、東京に年百五十日店を出すのと同じことになる。マルシェがない日はネットで販売することもでき、新たなつなげ方ができる時代になった。

 ながしま・としゆき 1956年、千葉県生まれ。専修大在学中の77年、映画「ドカベン」でデビュー。翌年の映画「サード」で新人賞を総なめにした。93年から米作りを始め、2004年に消費者と生産者をつなぐ「青空市場」を東京で始める。13年から秋田県立大客員教授。

 

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