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静岡経済 インタビュー

2018年 こうみる 遠州鉄道・斉藤薫社長

◆観光誘客底上げ図る

「誘客を底上げし、東南アジアにも広げていきたい」と話す遠州鉄道の斉藤薫社長=浜松市中区で

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 県西部の公共交通や観光、物販と幅広い事業を展開する遠州鉄道グループ。中核を担う遠州鉄道(浜松市中区)の斉藤薫社長(65)は、戦国時代の遠州を舞台にしたNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の放送終了を受け、地域の観光資源に磨きをかけ、国内外から誘客を図る必要性を訴えた。

 −二〇一八年の地域経済の見通しは。

 「輸出産業を中心に景気はいいと聞くが、実感はない。売上高の多くを占める物販では、イオンなど流通大手の値下げによってデフレは解消されず、ドラッグストアやコンビニとの競争も激しさを増し、遠鉄ストアは厳しい状況にある。同じ土俵で大手と競争するのは難しい。生鮮食品は地元産品の新鮮さをアピールし、総菜では質の向上を図っていく」

 −自動車メーカーの電気自動車(EV)シフトの影響は。

 「トヨタ自動車の販売やレンタカーの事業があるため、EV化の急速な変化に対応していかなければならない。整備を中心とした人材育成が課題になる。EV化によって仕事がなくなった人がいたとしても、グループで多様な事業を展開しているので、ほかの仕事にシフトはできる」

 −直虎の放送が終了した。

 「直虎効果で、ゆかりの地を巡る日帰りバスツアーや舘山寺温泉を中心としたホテルも好調だった。浜松地域にも歴史があることを全国の人に知ってもらうきっかけになり、今後どのように浜松城などの市内周遊に結び付けるかが課題になる。JR六社と行政が連携する観光誘致事業のディスティネーションキャンペーン(DC)の開催地が一九年に県内となる。DCに向け、地域で魅力ある商品開発に取り組むべきだ。他県ではラーメン店を巡るラーメンタクシーといった取り組みがあるため、遠鉄では浜松餃子(ギョーザ)の店を巡るギョーザタクシーなんてやってみるのも面白いと思う」

 −インバウンド(訪日外国人観光客)の誘客にはどう取り組む。

 「ホテル九重を中心にグループでプロジェクトをつくり、台湾からの誘客に取り組んでいる。もっと底上げを図り、マレーシアやベトナムといった東南アジアにも広げていきたい。一九年にエコパスタジアムなどで開かれるラグビーワールドカップも好機だ。欧米系の訪日客は長く滞在して観戦や観光に出掛ける特徴がある。滞在型観光の掘り起こしも必要になる」

 −不動産事業で導入した人工知能(AI)のさらなる活用は。

 「メールの自動応答などで顧客の待たされるストレスが減り、顧客との接点も増えた。ただ、応答の精度を高める必要もある。高速バスの予約システムなどAIを活用できそうな分野は多いものの、さまざまな事例を見ながら検討していきたい」

(聞き手・山田晃史)

 

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