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静岡経済 インタビュー

2018年 こうみる 浜松ホトニクス・晝馬明社長

◆光ベンチャーに投資

「ベンチャー企業に投資し、同志の育成に協力したい」と語る浜松ホトニクスの晝馬明社長=浜松市中区で

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 浜松ホトニクスの晝馬(ひるま)明社長(61)は、世界で光関連のベンチャー企業への投資を本格化させる考えを示した。十億円の投資枠を設定して二〇一八年中にコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)を立ち上げ、光を追求した仲間づくりを始める。

 −一八年の世界経済をどう展望する。

 「米国でトランプ大統領が誕生した時は、保護主義による経済への影響を心配した。一年間見てみると、発言の影響は薄くなりつつあると感じている。世界的には経済が悪いところはない。米国は少し伸び悩みがあるが、欧州、中国、日本も含めて堅調だとみている。特に中国は二桁と一番大きな伸びがあり、成長が楽しみな市場だ」

 −晝馬輝夫会長が名誉会長に就任した。新しい経営陣でやりたいことは。

 「世界には光を追求する同志がいる。今年中にコーポレートベンチャーキャピタルをつくり、米国や欧州を中心に新しいことを始めるベンチャー企業に投資をしたい。資金を出すだけではなく、若い技術者も送り込み、気の合う同志の育成に協力したい。社内では売り上げ規模が大きくなり、リスクのあることに挑戦するのが難しくなりつつあるのが課題だ。ベンチャー精神、やらまいか精神を持って各事業部から人が集まってチャレンジできる体制もつくりたい」

 −昨年は光源メーカーとの業務提携や買収が多かった。

 「もともとレーザーといった光源とセンサーの両方を伸ばしていく方針は変わらないので、たまたまだ。米国光源メーカーのエナジティック・テクノロジーを買収したのは、半導体製造向けのレーザーの有望な市場を持っているから。それだけでなく、米国、中国、欧州にそれぞれ、素早く試作できる開発拠点を持ちたいという思いがあり、米国での機能強化を狙った」

 −自動車業界では自動運転への取り組みが加速している。

 「赤外線のレーザーを照射して反射した光を検出し、距離や物体の形状の情報を得る自動運転システムの装置『ライダー』は非常に大きな成長分野だと思っている。赤外線のレーザーやセンサーを製造する化合物材料センターは都田製作所(浜松市北区)に完成し、一九年春から量産体制に入れる。ただ、その段階では試作に使われ、実際に車に搭載されるには三年ぐらいかかるとみている」

 −浜松を世界的な光研究の先進地にする「浜松光宣言」では、今年はどう取り組むのか。

 「昨年は光技術の応用を地域で進めるフォトンバレーセンターができ、機運が盛り上がっているのはうれしいこと。光宣言のもう一つの側面に、世界のトップレベルの研究者が浜松に集って意見交換をする取り組みがある。四月に浜松市内でシンポジウムを開き、最先端の話し合いと若手研究者のネットワークづくりに貢献したい」

(聞き手・山田晃史)

 

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