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静岡経済 インタビュー

2018年 こうみる 河合楽器製作所・河合弘隆会長兼社長

「ブランドを死守していく」と話す河合楽器製作所の河合弘隆会長兼社長=浜松市中区で

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◆ブランド価値高める

 昨年八月に創立九十周年を迎えた河合楽器製作所。河合弘隆会長兼社長(70)は二〇一八年を「百周年に向けた新たな一歩」と位置付け、培ってきたピアノのブランド価値をさらに高める意欲を示した。

 −昨年は新商品の発表が相次いだ。

 「オンキヨーと協力し、電子ピアノの『NOVUS(ノーヴァス)NV10』や、高額モデル『CAシリーズ』で新機種を出すことができた。ピアノも九十周年の記念モデルを出し、象徴的な商品がそろった。特にオンキヨーとの提携は刺激になった。社内で一生懸命考えていても限界がある。協力を新しいチャレンジや展開につなげたい」

 −国内市場の見通しは。

 「得意分野であるピアノや電子ピアノに特化し、やらせてもらっている。畑違いの教室もいろいろやったが、なかなか根付くものではない。少子化など厳しい環境に置かれていることは確かだが、その中で方向性を見いだしていく」

 −浜松駅南に設けた新店舗の効果は。

 「浜松には今までショップらしいショップがなかった。海外のファンも来てくれるし、浜松近辺の市場に違ったアピールができる。コミュニケーションを図る中で、音楽文化を地域に根付かせ、われわれを理解してもらえるような活動ができるようになってきた」

 −米国市場を積極的に開拓している。

 「ヒューストンに続いてダラスにも直営店を設けた。(両都市がある)テキサス州は人口が増え、市場として非常に有望。アジア系も含め移民が結構いる。これからも北米の中継地点になっていくだろう。間違いのない選択だったと思う」

 −巨大市場の中国では調律師養成にも力を入れる。

 「職業人向けと、高校生を中心とした二つのコースで現地と協力していく。実力のある人たちに資格を与えており、また新しい人たちを育ててほしい」

 −昨年はグランドピアノの旗艦モデル「Shigeru Kawai(シゲルカワイ)」の名を冠した国際ピアノコンクールを初めて開催した。

 「三百五十一人の応募があり、非常にレベルの高い人たちが集まった。始めたからには継続してやる。シゲルカワイのブランド認知につなげたい」

 −二〇一八年は。

 「次の十年に向けた最初のステップだ。IoT(モノのインターネット)や人工知能といった分野も勉強しながら手だてを打っていく。社内的には若い人や女性に頑張ってもらいたい。とにかくカワイのブランドを死守していく。ピアノメーカーは長い年月をかけて育てていくもの。いろんな材料を使って組み合わせて考え、まとめ上げたものを音楽家に弾いてもらい、評価されるのには長い時間がかかる。百年はまだ若い。われわれのピアノ作りを続ける」

(聞き手・久下悠一郎)

 

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