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静岡経済 インタビュー

2017年 こうみる(2) ヤマハ発動機・柳弘之社長

「1ドル=100円でも利益が出るようにしていく」と語る柳弘之社長=磐田市のヤマハ発動機本社で

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◆110モデル輝く商品を

 五〇cc以下の二輪車の生産や開発で、ホンダとの業務提携の検討を昨秋発表したヤマハ発動機。柳弘之社長は、二〇一七年に百十モデルの商品を開発することやインド工場の生産ラインを増設する方針を語った。

 −一七年の海外展望は。

 「先進国は安定、インドネシアを除く東南アジア諸国連合(ASEAN)は好調というビジネス環境は変わらないと思う。インドネシアは若干回復し、インドも高額紙幣廃止の問題はあるが変わらない。米国は共和党の大統領誕生で景気が良くなり、マリンや二輪を含めて期待できる。環太平洋連携協定(TPP)は望み薄だが、ほかは良い方向に行くのではないか」

 「為替レートは一ドル=一〇〇円、一ユーロ=一一〇円でも利益が出るようにしていく。中期経営計画では二百八十モデルを開発する予定で、昨年は八十モデルを投入した。今年は百十モデルを予定している。輝く商品を出していきたい」

 −為替に左右されないための態勢づくりはどう進めるのか。

 「商品構成とプラットフォーム化によるコストダウンが基本だ。エンジンやフレームといった車台を共有化する二輪車のプラットフォーム化はASEANでは50%を超えていて、60%に向けての商品投入計画ができている。次の第二世代のモデルも研究開発中で、高性能、軽量、低燃費を追求している。円安の際の差益を価格などでの販売促進に使おうとは考えていない」

 −国内市場の見通しは。

 「減っているのは五〇ccの原付きバイクだけで、二輪車は四十万台程度で推移するのではないか。ボートは株価上昇の含み益で買う人が多く、特に二千万円前後の船が堅調に推移している。電動アシスト付き自転車も業界全体でかなり伸びていて、シニアや若いお母さん層に加えて、昨年から高校生への普及が目立っている」

 −ホンダとの業務提携はどのように進めるのか。

 「二輪車の五〇ccは今後も残るだろう。供給体制で課題が多いため、ホンダと一緒にやると決断した。そこから先は、電動二輪車も含めて開発していくことになった。仕事のやり方も分担が決まっていて、開発がスタートした。他分野に広がるといった話はない」

 −新たな設備投資や研究開発は。

 「インドの二輪車は年間百万台近くを達成する見込みで、次の利益貢献の拠点になる。インド工場の生産ラインの増設などの能力増強を一七年中に始める」

 「二輪車を運転するヒト型ロボット『モトボット』などの自動走行に関しては、現在、オートバイの姿勢を検出して自動制御するシステムを発売している。さらに技術を蓄積していて、今年中には成果が発表できると思う」

 −四輪車開発はどこまで進んでいるのか。

 「フレーム構造などの設計と試作の段階に入っている。五人の技術者をロンドンに駐在させていて図面を書いている最中だ。今年前半に試作を終えて実際にテストに入る。一九年の実用化のイメージは持っているが、テスト次第だ」

(聞き手・山田晃史)

 

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