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松くい虫防除費16%減 無人ヘリ自動飛行開発

高所作業車を使って飛行させている無人ヘリコプター=県森林・林業研究センター提供

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 県森林・林業研究センター(浜松市浜北区)などは、無人ヘリコプターを自動飛行させることで、松くい虫を防除するための薬剤散布時の費用を約16%削減する技術を開発した。散布ルールの改正を農林水産航空協会(東京都千代田区)と協議しており、認められれば来年四月から実用化できる。

 松くい虫による松枯れを防ぐには、薬剤散布による松くい虫の駆逐と、枯れた松の伐採が主流。このうち薬剤散布は、松林で高所作業車のバケット(かご)に乗った操縦者が目視で確認しながら無人ヘリをマニュアル飛行させている。松林は頂部に凸凹があるため、一定の高さを保って飛行させるには、高い技術力が必要という。

 新技術はヤマハ発動機(磐田市)、静岡スカイテック(袋井市)と共同研究した。まず松林の三次元の地形図を作製。地図を基に無人ヘリの飛行ルートを専用ソフトを使って考案し、衛星利用測位システム(GPS)を利用して自動飛行させる。高所作業車や、高い技術力を持った操縦者が要らなくなるほか、マニュアル飛行に比べ、農薬散布のむらができにくくなるという利点もある。

 センターによると、薬剤散布にかかる費用の現状は、人件費や高所作業車の使用料などで一ヘクタール当たり十万四千円。新技術を使えば、試算では八万七千円に圧縮できるという。

 県内には延長約百キロに及ぶクロマツの海岸林があるほか、県立森林公園(浜松市浜北区)に広大なアカマツ林があり、松くい虫の被害は深刻。年間数千立方メートルの伐採と、約七百ヘクタールへの予防散布が必要とされている。

 センターの星川健史主任研究員(37)は「今後はドローンを使って被害状況を正確に把握する技術を確立する。三年後には費用を現状の四割減にしたい」としている。

(宮沢輝明)

 

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