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パラ五輪銅の佐藤選手 浜松特別支援校で講演

競技用の義足を見せながら講演する佐藤圭太選手=浜松市南区の浜松特別支援学校で

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 二〇一六年のリオデジャネイロパラリンピックの銅メダリストで、十月にアジア大会を控える陸上短距離の佐藤圭太選手(27)=藤枝市出身、トヨタ自動車=が十一日、浜松市南区の浜松特別支援学校で講演した。高等部の生徒百七十人を前に、楽しんで挑戦することの大切さを伝えた。

 「皆と違うところはどこかな」。佐藤選手が尋ねると、生徒は佐藤選手の右脚を指さした。すると佐藤選手は、競技用の義足をつけて跳躍してみせた。見上げた生徒は「おお」「すごい」と驚き、拍手した。

 佐藤選手は中学三年の時に小児がんで右脚の膝より下を切断。焼津中央高に進み、リハビリの延長で陸上を始めた。リオの100メートルでアジア記録を打ち立てた。同大会と一七年の世界選手権の400メートルリレーで銅メダルに輝いた。

 講演で「走るのは好きではなかった」と打ち明けた。だがやってみて「意外と楽しい」と感じ、以来、競う相手に勝つのではなく「自己ベストを出して自分に勝つことを目標にしてきた」と振り返った。「夢中になれるものを見つけたらその気持ちを大事にして、全力で挑戦しよう」と語った。

跳びはねる佐藤選手を見て驚く生徒たち=浜松市南区の浜松特別支援学校で

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 講演に続き、佐藤選手は走り方のこつを教えた。「地面に力を伝えることで速くなる」として姿勢を正し、足を上げるより下げる意識を紹介した。生徒たちは真剣な表情でもも上げに取り組み、変化を確かめた。

 生徒たちは刺激を受けた様子だ。就職に向け資格勉強をしている三年の嘉陽(かよう)光さん(17)は「私も苦手なことから逃げない」と誓った。陸上部の三年、鈴木淳也さん(17)は「練習を全力でやって、佐藤選手より速く走る」と話した。

 佐藤選手は今月二日、高松市であった日本選手権の100メートルで優勝。十月にはアジア大会の100、200メートルに出場し、前回大会に次いで短距離二冠を狙う。講演後、生徒一人ずつとハイタッチして「頑張って」と励ましを受け、「自分の走りで、世間の障害に対する力みを取りたい。自己ベストで優勝する」と力強く語った。

(鈴木凜平)

 

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