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けが人らの搬送を体験 湖西市の総合防災訓練

けが人などの搬送方法を学ぶ参加者たち=湖西市吉美で

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 防災の日の一日に実施された湖西市の総合防災訓練には、市内六十の自主防災会の市民一万一千六百五十人が参加した。各所で避難や炊き出しなどを実施したり、地区の発電機や消火栓などの備えを確認したりした。

 訓練は、午前八時半に大地震が起きたと想定して、同報無線や携帯電話への緊急速報が流れた。四分後には東日本大震災級の大津波警報が発令され、高台に逃げるよう指示が出た。

 同市新居町日ケ崎地区にこの夏完成したばかりの海抜十メートルの津波避難タワーには、浜名川以南の沿岸地区の住民らが続々と集まった。避難対象は百一世帯、二百三十人。訓練にはヘルメットをかぶり非常袋を背負ったり、犬を連れたりした九十五人が参加した。

 完成後初めて上った人も多く、病気で足を痛めているという加藤幸子さん(68)もその一人。自宅から十分かけて到着し、手すりを伝い友人に支えられながら上った。「結構大変だった。今までより近くなったのは安心だけど、いざというとき来られるかしら」と息を弾ませた。友人の近藤うた子さん(66)は「階段が広いのでゆっくりの人もほかの人を気にせず上れるのはいいですね」と話した。日ケ崎地区自主防災会の片山明弘会長(66)は「タワーができ、それまでの半分くらいの距離で避難できるようになり安心感が増した。今後も訓練を積みたい」と話した。

津波避難タワーの階段を上る市民たち=湖西市新居町で

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 湖西市吉美の市場地区は、炊き出しや水消火器消火、防災設備の確認など例年の内容に加え、初めて市消防本部に依頼し、搬送訓練を行った。署員五人と湖西市女性消防団員三人が、自治会所有の担架や、担架代わりの竹と毛布を使った搬送方法を指導。担架がない場合にけが人や病人を運ぶ方法も伝えた。

 けが人役になって運ばれたり、三人で病人を抱える方法を実践したり。体格がいい参加者を署員が上手に持ち上げると拍手や笑いも起き、一体となって訓練が進んだ。鷲津中学校三年の広田茉子さん(14)は中学生になって三回目の参加。「運ぶのにも正しい向きがあることを知った。いざというとき中学生でも役に立てたら」と話した。

 市場地区自主防災会の内山悦二さん(66)は「例年同じ内容だと、訓練への意欲が減ってしまうのが課題だった。笑顔も出て皆が興味を持って参加してくれて良かった」と話した。

(野村由美子)

 

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