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ロボットが夜間巡回 浜松の施設で実験

◆介護現場の人手不足解消期待

施設内を自動走行で巡回するロボットと、動きを確認する三枝亮准教授(手前左)=浜松市浜北区で

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 介護の人手不足の課題解決に役立てようと、施設内を夜間に自動巡回するロボットの実証実験が三十一日までの約一カ月間、社会福祉法人天竜厚生会(本部・浜松市天竜区)の浜北区の身体障害者支援施設で行われた。神奈川工科大の三枝亮准教授(42)らのチームが量産型と研究用の機体を持ち込み、来年の市場投入に向けた準備を進めた。

 遠隔操作の機体が、人の歩く速度で静かに廊下を進む。地図情報で位置を把握し、全方向に動ける。形状や体温で人を検知し、倒れている人を発見したら呼吸の有無や異変を確認し、職員のタブレット端末に情報を知らせる。

 この機体は量産型で、高さ七十センチ、重さ四十キロほど。人にぶつかっても衝撃を吸収する樹脂に覆われている。介護現場では、介助する職員の負担を減らす装着型ロボを導入する施設は出てきたが、自律的な夜間巡回の機体は全国でも珍しいという。

 チームが量産化に向け研究を進める中、三枝准教授の当時の上司と厚生会の山本たつ子理事長が知り合いだった縁で協力。相互訪問し、現場のニーズに関する意見交換を重ねている。

 実験では、人がベッドの脇で倒れている状況を再現し、検知機能などを確認した。「一部で想定にない動きをすることもあったが、お年寄りがロボに声を掛けてくれて、現場に溶け込める手応えがあった」と三枝准教授。今冬にも施設で実験するという。

 量産型は現場の声に沿って機能を絞り、コストを抑える。価格は二百五十万円程度を見込む。普及を目指す三枝准教授は「使いづらさをなくし、サポートし続ける態勢をつくりたい」と意気込む。施設での導入を検討する山本理事長は「夜勤にロボットも一緒に巡回してくれたら心強い」と話した。

(島将之)

 

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