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小さな命感じて 浜北・大橋さん、ウサギレンタル

レンタル用のウサギを抱く大橋孝幸さん=浜松市浜北区で

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 浜松市浜北区堀谷の元牧場主、大橋孝幸さん(68)が、ウサギを一般家庭に手頃な価格でレンタルしている。常連客も出始め、「生き物の命の重みを両手で感じ取ってもらえれば」と願いながらウサギの手入れをしている。

 大橋さんは十年ほど前に長男に経営を譲るまで乳牛を百頭ほど飼育してきた。大切に世話した牛も、妊娠しなくなったり病気になったりすれば、業者に引き渡さなければならないやるせなさがある。店頭で簡単に買える牛乳の向こう側に、生きている牛がいることを子どもたちに知ってもらいたいと考えていた。

 「牛に触るのは大変だが小動物なら」と、広い牧場の一角でウサギやヤギ、ヒツジ、ポニーを飼い、餌をやれるミニ動物園を十五年ほど前に開設。来園した子どもが「ウサギを飼いたい」と求める姿を何度も目にした。親が「世話ができないでしょう」と断るシーンを見て「一週間程度なら、子どもでも飽きずに世話ができるのでは」と短期間のレンタルを思い付き、六年ほど前から始めた。

 レンタル料は一匹当たり一週間から十日で千円。籠とトイレ用のシート一枚を付ける。「子どもに動物を飼う楽しさと手間を感じてもらいたい」「帰省する孫に楽しんでもらいたい」と訪れる人が多い。年二、三件程度だった申し込みは昨年、九件に増えた。五月の連休前に必ず借りに来る家族もいる。

 大橋さんは現在、ミニウサギと耳の垂れた種の六匹を飼育。市価の半額ほどで子ウサギの販売もしている。「子どもが一生懸命に一週間、育てたので、買いに来ました」というケースもあり、「命を育てる大変さと喜びが伝わったかな」と大橋さん。ウサギを返しに来た子どもが帰り際に、車の中からいつまでも手を振る姿に「レンタルして良かったな」と思っている。

(宮沢輝明)

 

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