トップ > 静岡 > 8月30日の記事一覧 > 記事

ここから本文

静岡

関東大震災で殉職 相羽巡査の功労伝える顕彰碑

相羽巡査の顕彰碑が除幕され、地元住民に感謝の言葉を述べる孫の鈴木文恵さん(右)と木村加恵さん=熱海市伊豆山で

写真

 一九二三年の関東大震災で、熱海市伊豆山地区で被災者の救助活動中に三十七歳で殉職した森町出身の警察官、相羽清重巡査の勇敢な行動を後世に伝えようと、地域住民が伊豆山神社の参道に顕彰碑を建立した。磐田市在住の遺族や県警関係者らを招いた除幕式が二十七日に開かれ、出席者が相羽巡査の功績をしのび、地域防災への思いを新たにした。

 県警史などによると、相羽巡査は当時の三島署熱海分署に配属。伊豆山駐在所の応援で流行していた感染病の戸別調査に当たっていた最中に大震災に見舞われた。住民を避難場所の伊豆山神社境内に誘導し、けがを負った老人を背負って参道の階段を上っていたところ、二度目の強震で参道途中の鳥居が倒れ、破片が頭に当たり命を落とした。

 九月一日で大震災から九十五年。一世紀近く前の出来事だけに、伊豆山地区でも相羽巡査の悲劇を知る人は減り続けている。熱海署幹部が二年前、県警史で署の沿革を調べていたところ、巡査に関する記述を見つけたことが顕彰碑建立のきっかけとなった。

 同署から話を伝え聞いた伊豆山の住民が遺族に感謝の思いを伝え、建立の機運が高まった。二月に発起人会を立ち上げ、顕彰碑建立のための浄財を、熱海署歴代署長や現役の署員、地元住民らから募った。

 殉職した現場近くの参道に建てられた顕彰碑は、黒御影石製で高さ一メートル、幅五十センチ。碑文に相羽巡査の救助活動を記し、肖像画のプレートを配した。

 発起人代表の大舘節生さん(72)は「子どものころに聞かされていた相羽巡査の勇敢な行動を広く知ってほしい」と話した。

 相羽さんの孫姉妹の鈴木文恵さん(66)=磐田市見付=と木村加恵さん(65)=同市中泉=は「祖父に縁があった伊豆と遠州をつなげる顕彰碑が、地域の防災の警鐘につながってほしい」と感無量の表情だった。

(中谷秀樹)

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

中日新聞しずおかの記事はこちら

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索