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週休3日の介護施設 3月、浜松に開所

◆人材難対策「夜勤なし」も

人事や採用について打ち合わせをする「週休3日」の永井宏明社長(右)と健康第一調剤薬局の増田祥典社長=掛川市で

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 福祉業界の人手不足が慢性化する中、浜松市西区舞阪町に三月一日、正職員の週休三日制を導入した介護付き有料老人ホームが開所する。「週休3日」を社名に掲げる会社の提案が導入のきっかけ。働き方改革をアピールし、人材確保と介護の質の向上を目指す。静岡労働局によると、同様の制度を設けている福祉施設は県内では珍しいという。

 開所するのは「浜松生楽館(きらくかん)」。東海地方で薬局やデイサービスセンターを展開する健康第一調剤薬局(掛川市)のグループ会社が運営する。人材を集めるだけでなく、職員が週五日勤務を続けられなくなった時の選択肢となり、長く働ける環境づくりにつながるとして導入を決めた。

 背景には福祉業界の人材難がある。静岡労働局がまとめた昨年十一月の静岡県内の有効求人倍率でも福祉関連の職業は四・六五倍、介護は五・一九倍と全体の一・五九倍を大きく上回る。人の流出も多い業界で、福祉施設では職員確保と離職防止の対応に追われている。老人ホームの需要があっても、職員不足のため一部フロアをオープンできないケースもあるという。

オープンに向けて準備が進む介護付き有料老人ホーム「浜松生楽館」=浜松市西区で

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 そこで、浜松生楽館では通常の正職員に加え、週休三日や夜勤なしの正職員を採用し、勤務形態に幅を持たせることにした。雇用は約四十人を予定。これまで週休三日と夜勤なしの応募はないものの、週休二日の正職員十数人の採用を決めた。今月十九、二十日には西区で職場説明会を開き、多様な勤務形態をアピールして人材確保につなげる考えだ。運営会社と健康第一調剤薬局の社長を兼務する増田祥典(よしのり)社長(57)は「職員を大切にすることで、サービスの質の向上につなげたい」と意欲を示す。

 浜松生楽館での週休三日の正職員は一週間の労働時間を三十二時間(一日八時間)とする。年収は週休二日の正職員の八割ほどになるが、提案した職業紹介・人事採用コンサルティング会社「週休3日」(浜松市中区)の永井宏明社長(41)は「今の時代は親の介護など家庭の事情を抱える人が増え、画一した雇用形態はそぐわない」と説明する。

 厚生労働省が二〇一五年に行った調査では、週三日以上の休日を設けている企業は8%で、十年前の約三倍に増えた。最近ではユニクロを展開するファーストリテイリングや佐川急便といった大手も導入した。静岡県内ではまだ浸透しておらず、永井社長は「行政が移住促進事業に力を入れているが、週休三日など多様な働き方が浜松で広がれば、他地域と差別化でき、人を呼び込める」と利点を強調する。

(山田晃史)

 

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