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湖西・知波田小 全国ビオトープ入賞

◆地域と種まく生態系

ビオトープの環境を守ってきた6年生と夢くらぶ21のメンバーら=湖西市大知波で

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 湖西市の知波田(ちばた)小学校の児童が守ってきたビオトープが先月、全国コンクールで日本生態系協会賞に選ばれ、二期連続、通算三回目の入賞を果たした。同小のビオトープは休耕田に地元の生態系を再現。全校児童百六十六人の大切な場所を支えるのは、地元住民たちだ。二十日、六年生が感謝の気持ちを込めて住民を招待し、学習成果を披露した。

 ビオトープは二〇〇一年、同市大知波の校舎北側に約五アールの休耕田を借りて整備された。協力したのは学区内で環境保護に取り組む市民三十人のグループ「夢くらぶ21」。「子どもたちが身近な場所で生き物や植物の生態系に触れられるように」との思いで当時の六年生と一緒に作業した。

 児童たちは毎年、生活や総合学習の授業でビオトープを活用し、生き物の観察や水質調査を行い、環境について学んできた。池にはメダカやカニがすみ、浜名湖からウナギが遡上(そじょう)してくることもある。

◆支えに感謝、活動紹介

 二十日は六年生三十四人が授業に夢くらぶ21のメンバー七人を招き、メダカのすみかづくりや外来種の駆除など、取り組んできた成果を紹介した。山本耀大(ようた)君(12)は「生き物を調べる活動はとても楽しかった。次の六年生も受け継いでいってほしい」と話した。

 授業を見た夢くらぶ21事務局長の寺脇精二さん(68)は「生き物に関心を持って、楽しみながら取り組んでくれていると分かった」と喜んだ。

 夢くらぶ21のメンバーは年四回の草刈りのほか、水路の橋が壊れていれば直し、土が崩れないよう整えるなど、ビオトープを見守り続けた。

 近くの住宅街から生活排水が流れ込むが、竹炭を使ったろ過装置で水路を浄化できるようにもした。学校敷地内の竹を刈り、週末を利用して児童と一緒に竹を焼き竹炭を作った。六年生担任の白井孝依(たかよ)教諭(35)は「地域の方の協力があってこそ」と感謝する。

 知波田小が参加した「全国学校・園庭ビオトープコンクール」は日本生態系協会が幼稚園・保育所から大学までを対象に二年に一度開催。同小が一五年に続き二期連続で受賞した協会賞は上位五賞の次で、七十校が選ばれた。〇六年には当時の上位十校に入る優秀賞が贈られた。

 「大人になっても思い出として残ってくれたら。将来自分の子どもに対しても環境を守る大切さを教えていってほしい」と話すのは、夢くらぶ21のメンバーの平田暁男さん(70)。これからも子どもたちを支え、誇りあるビオトープを守っていく。

     ◇

 静岡県内では知波田小のほか、静岡市葵区の松野小と三島市の三島南高も日本生態系協会賞に選ばれた。

(片山さゆみ)

 <ビオトープ> ドイツ語で「動植物の安定した生息空間」の意味。一定空間の中に、地域にもともとある川や湿地、池などを再現し、生き物や植物が生息できる環境を整備したもの。

 

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