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浜岡原発永久停止主張 西原茂樹前牧之原市長

◆巨大地震懸念 31キロ圏84万人居住

浜岡原発への思いを語る西原茂樹前牧之原市長=牧之原市で

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 中部電力が再稼働を目指す浜岡原発(御前崎市)の永久停止を主張し、十月に牧之原市長を退任した西原茂樹氏(63)が本紙のインタビューに応じ、「大地震の想定震源域で、原発の立地に適した地域ではない」と再稼働に否定的な考えを改めて示した。今後は太陽光など再生可能エネルギーの普及に向けて活動することも明らかにした。

 牧之原市は、人口の三分の一近い約一万三千人が事故時に避難が必要な五キロ圏内に居住する。西原氏は市長在職中の二〇一一年九月、福島第一原発事故の被害の深刻さなどから、浜岡原発の永久停止を求めることを表明した。

 西原氏は、今後三十年以内に70%の確率で起きる南海トラフ巨大地震の想定震源域に立ち、東名、新東名高速道路、東海道新幹線など東西を結ぶ大動脈も集中しているとして、浜岡原発の立地について問題視。原発から三十一キロ圏内に約八十四万人が暮らしており「立地に適さない」と指摘した。

 福島事故で住民が戻らない被災地を例に挙げ、「原発事故では現場で人を助けることも、まちの復旧復興も思うように進まない。原発は都市の生活と相いれない」と語った。

 牧之原市は浜岡原発の周辺自治体だが、一般会計予算に占める原発関連交付金の割合は1%にも満たない。西原氏は「原発で市の財政メリットはなく、住民の生命財産を預かる立場から考えればない方が良い」と強調。福島事故後、スズキは市内の相良工場に限っていた四輪車エンジンの製造を、湖西工場(湖西市)に分散しており、原発による地元産業への悪影響が問題だと訴えた。

 全国で原発の再稼働が相次ぎ、浜岡原発が後に続く状況を踏まえ、「永久停止」という表現の見直しについても言及。「(廃炉などに)言葉を換えても良い。将来にわたって住民が安心して暮らせるよう、再稼働賛成、反対派双方の対話の場を国や県が設けて広く議論してほしい」と持論を展開した。

(古根村進然)

 にしはら・しげき 1954年3月生まれ。金沢大卒。浜岡原発から約3キロの牧之原市堀野新田に居住する。静岡県議などを経て2005年に同市長に初当選。11年9月、市議会の浜岡原発の永久停止の決議を受け、同調した。3期務め17年10月に退任した。

 浜岡原発 中部電力唯一の原発。1、2号機は廃炉作業中。3〜5号機は福島第一原発事故後、当時の菅直人首相の要請を受け、11年5月に全面停止した。3、4号機は再稼働を目指し、原子力規制委員会の審査を受けている。

 

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