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浜松の作曲家 県内の民謡をアレンジ

◆現代風に歌い継ぐ 27日、合唱曲を披露

本番に向けて練習に励む団員たち=浜松市中区成子町の成子幼稚園で

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 歌い手がいなくなり、知る人も少なくなった歌を後世に残そうと、浜松市東区植松町の作曲家魚路恭子さん(40)が、静岡県内の民謡やわらべ歌を、合唱曲として現代によみがえらせた。同市を拠点に活動する社会人の混声合唱団「ヴォア・ヴェール」が、二十七日に市内で開く演奏会で、四曲を組曲として初披露する。

 曲は、天竜川で船頭が歌った「筏(いかだ)流しの唄」、「夕べ夢をみた」という伊豆市の「子守唄」、湖西市に伝わる「まからんかね」という「手毬(てまり)唄」、下田市で女性たちが歌った「相撲甚句」。いずれも無伴奏の混声合唱曲に仕上げた。

 きっかけは、合唱団から作品の委嘱を受けた魚路さんが、「地元ならではのことをしたい」と提案したことだった。しかし、資料は少なく、歌える人も既にいない。古書店で一九八〇〜九〇年代発行の記録集や音源をようやく見つけ、作曲を進めた。

参考にした本は現在は入手困難となっている

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 苦心したのは「元の歌の要素を残しつつ、現代音楽として楽しめるアレンジ」。筏流しの唄では、川の激しい流れを歌うパートを設け、子守唄では「テンテンツクツク…」という子どもをあやす言葉をリズムに生かした。

 手毬唄は、子どもたちがめいめいにまりをつく様子をインドネシアのガムランのうねりのあるリズムで表現。相撲甚句には手拍子を入れて勢いを出した。どれも、元の歌に多い繰り返しをあえて省き、歌詞の情景が浮かぶような構成にしたという。

 合唱団代表の岡雅章さん(56)は「本にしか残っていない曲をよみがえらせ、つないでいくことに意味がある」と話す。魚路さんは「まず聴いてもらい、埋もれないよう手にとってもらえたらありがたい」と他の合唱団への広がりにも期待する。本に載っていない曲でも依頼があれば、同様に残していきたいという。

 演奏会は午後二時から、浜松市中区成子町の市福祉交流センターで。入場料五百円。当日券あり。四部構成で組曲は第四部に演奏。問い合わせは、団員の桂平頼明さん=電090(4132)1395=へ。

(渡辺聖子)

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