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特許庁 「直虎」商標異議認めず

◆浜松市争わぬ姿勢

 「直虎」を商標登録されたのは公共の利益に反するとして、浜松市と浜松商工会議所が昨年、特許庁に商標取り消しを求めて異議申し立てをした問題で、異議が認められなかったことが市などへの取材で分かった。決定は三月二十七日付。市などは無効審判を請求する予定はないという。

◆「井伊と特定できない」

 「直虎」の商標は、市内のデザイン企画会社と長野県内のみそ・しょうゆ製造販売会社が、それぞれ異なる食品の分野で昨年四月に登録した。市は北区引佐町井伊谷(いいのや)ゆかりの井伊直虎が主人公のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の放映を前に、商標登録によって土産品の製造販売などが制限されると危機感を抱き、昨年八月五日に異議申立書を特許庁に提出。九月十四日には、早急に審議を求める上申書も出した。

 市などは「直虎は井伊直虎を表し、歴史上の人物名を独占的に使用することは問題がある」と訴えていたが、特許庁は今回、異議を認めなかった理由として、肥前小城(おぎ)藩十一代藩主・鍋島直虎や須坂藩十三代藩主・堀直虎が歴史上に存在し、「直虎=井伊直虎」と特定できないと指摘。二事業者が出願した時期には既に大河ドラマの放映が決定していたが、全国で一般的に井伊直虎が知られていたわけではないとした。

 長野県の会社は実際、井伊直虎ではなく、地元の英雄である堀直虎の没後百五十周年に際して商標登録していた。商標の使用料は二事業者に判断が委ねられているが、「直虎」を冠した食品を販売する場合は必要になる可能性が高い。

 市は商品開発に活用してもらおうと、昨年「直虎ゆかりの地浜松」のロゴマークを商標登録。「出世法師直虎ちゃん」も近く登録される見通し。希望者は無料でロゴやイラストを利用でき、誕生した商品は五百種類以上に上る。現在も毎月百件以上の申請があるという。

 市の担当者は「市の申し立てが認められなかったことは残念だが、ロゴマークやイラストを活用していただき、ありがたい。これからも地域経済の活性化のためにPRに努めたい」と話している。

(石川由佳理)

 

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