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浜松の21歳ドラマー 世界で嵐を呼ぶぜ

◆6月に地元でライブ

世界へと活躍の場を求める平陸さん=浜松市内で

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 中学時代からプロのドラム奏者として国内を中心に活動する浜松市在住の平陸(たいらりく)さん(21)が今年、世界への挑戦を始めた。さまざまなミュージシャンたちとの出会いが活動の幅と場を広げ、一月には初めてニューヨークでの演奏を体験。海外での活躍を夢に描きつつ、六月には地元浜松でライブを行う。

 一月二十四日夜、マンハッタン中心部のライブハウス。現地を拠点にする日系人ジャズシンガーのMonday満ちるさんのバンドメンバーとして出演した。見せ場のドラムソロのパートでは両腕をしなやかに動かし、緩急をつけたリズムで百人ほどの観客を沸かせた。

 二歳のころから、趣味でギターを弾いていた父の昌典さん(53)が好きだったロックバンド「KISS」のライブビデオの映像を見て育った。母の八重さん(52)は「おもちゃのウクレレやマイクを使い、一人でバンドごっこをして遊んでいた」と振り返る。

 物をたたいてリズムを取るのが得意だった。六歳からドラムを始め、音楽教室に通った。プロとして初舞台に立ったのは、浜松学芸中に進学した十二歳のころ。音楽教室を通じて知り合ったベーシスト日野賢二さんの誘いを受け、東京・六本木の老舗ジャズクラブ「アルフィー」で演奏した。

 「がちがちに緊張した。憧れていたプロの人たちと演奏をすることが、不思議な感覚だった」という。仕事が増えたことから都内の高校に進学。出演するライブハウスも数百人規模へと移っていった。

 若くして開花した才能だが、壁にもぶつかった。連日の公演が続いた高校一年の夏、名古屋市の会場で演奏中に熱中症で倒れた。「意識がもうろうとして動けなくなった」。そのまま救急搬送された。

 精神的なショックから満足に食事を取れなくなり、身長一七〇センチの平さんの体重はいっとき五十キロ近くに落ちた。活動は再開しても「ステージで演奏をしながら内心はふらふら」。ただ音楽をやめようとは考えなかった。「音楽で乗り越えたいと思った」

 復調のきっかけは半年後、日本のギタリストらと参加したエジプトのジャズ音楽祭だった。カイロの市街地の屋外のステージでドラムをたたいた。「現地の観客はストレートに思いを表現し、盛り上がっていた。自分も演奏をしながら楽な気持ちになれた」。高校卒業後は、プロ活動に専念した。人気歌手のバンドメンバーとして一万人規模のアリーナで演奏し、経験を重ねている。

 六月十日のライブは浜松市中区のジャズバー「ハァーミットドルフィン」で開催し、日野さんと共演する。平さんは「今後は海外にも積極的に出たい」と話す。オリジナルの楽曲づくりに励み、自らのバンドを組むのが将来の目標だ。

 浜松ライブの問い合わせは、ハァーミットドルフィン=電053(451)1807=へ。

(西山輝一)

 

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