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スズキ インドでHV投入へ

◆20年前後 環境規制に対応

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 スズキが、今後も経済成長が見込まれる主力のインド市場で、昨年十一月に日本で発売した小型ワゴン車「ソリオ」に初採用した、本格的なハイブリッド車(HV)の投入を検討していることが分かった。インドで環境規制が厳しくなる二〇二〇年前後を想定し、具体的な投入時期を決める方針だ。増加が見込まれるエコカー需要に対応することで、シェアトップの座を固める。

 スズキの四輪車の世界販売台数のうち、インドが半数近くを占めている。一五年度は前年比12%増の百三十万台で、インド国内のシェアは約47%だった。人口十三億人のインドだが、乗用車普及率は千人当たり二十台ほど。経済成長とともに今後も乗用車販売の伸びる余地は大きく、潜在的な需要獲得に向けて韓国や米国など各国の大手や地場メーカーなど十社以上がしのぎを削る。

 スズキは首位の座を守るための布石として、三カ所目の生産拠点となる西部グジャラート州の新工場を今月十日に稼働し、生産能力を増強する。既にインドに投入している「マイルド(簡易版)ハイブリッド」車の販売も推し進める。マイルドHVは、減速する際のエネルギーを活用して発電し、加速時などに電動モーターでエンジン走行を補助する。蓄電池は比較的小型な十二ボルトなどを使い、インドでは既に子会社マルチ・スズキが製造販売する中型セダン「シアズ」と小型車「エルティガ」に搭載している。

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 ソリオに初採用した本格HVは、低中速時にモーターの動力だけで走行できる。限られた車両スペースに大型の百ボルトの蓄電池とモーターを備え付け、マイルドHV仕様のソリオよりも燃費性能を15%向上させた。インドでは、当面はマイルドHVを中心に燃費の良いガソリン車の割合を増やし、蓄電池の低コスト化などの課題に取り組みながら本格HVの投入を目指す。

 経済成長に伴い、インドではディーゼル車や火力発電などの排ガスに含まれる微小粒子状物質「PM2・5」による大気汚染も進む。政府は対策として、PMなどの排出を厳しく制限する新基準「BS−6(ローマ数字の6)(6)」を二〇年に導入しようと検討している。燃費についても、各社が販売する車種の平均燃費に規制をかける仕組みを導入しており、基準値を二二年以降に厳しくする見通しだ。

 スズキの販売網はインドの全土に広がり、大都市から地方部まで千九百四十七店(一六年三月末時点)を展開している。うち百二十七店は、一五年から開設を進めている高級路線の販売店「NEXA(ネクサ)」だ。経済成長に伴って顧客のニーズが多様化する中、スズキは幅広い価格帯の車種のラインアップをそろえて対応を進めている。

(西山輝一)

 

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