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新武道「サッセン」魅力知って 障害者も難なく打ち合い

ウレタン製の棒で打ち合う「サッセン」の競技の様子=草津市笠山の県立障害者福祉センターで

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 ウレタン製の軟らかい棒で打ち合う北九州発祥の新スポーツで、障害者も楽しみやすい「サッセン」を全国に普及させようと、大津市で空手や障害者武道などの道場を運営する渕上博昭さん(56)が、滋賀から競技の楽しさを発信していこうとしている。自身も障害があり、左半身を自由に動かせないが、サッセンは難なく楽しめる。サッセン普及会の関西エリア本部代表となった渕上さんは「子どもから高齢者まで誰でもできて、障害者も楽しめる新スポーツなので、もっと広めたい」と意欲的に活動している。

 サッセンは、ウレタン製の棒を使って相手と打ち合い、得点を競うスポーツ。相手の体のどこかに当てれば、一点が入る。棒を打つことができるのは一分間に五回だけで、一回一回の打ち合いに緊張感がみなぎる。

 北九州市を中心に空手などの道場を開く本村隆昌さんが、約五年前に発案した。棒の先端から二センチの部分にセンサーが組み込んであり、相手に当たると反応する。センサーから発信された信号を受けて、携帯電話のアプリに得点が加算される「スポーツ交戦装置」を、本村さんの弟子で、ロボカップ日本代表の経験を持つ鋤(すき)先星汰さんが協力して開発。二〇一六年十二月に特許を取得した。北九州市の道場では、子どもから高齢者まで百人以上が、サッセンで汗を流している。

 本村さんと交流があった渕上さんは、障害者武道にもサッセンを使いたいと、約一年前から週に一度ずつ開催している障害者の健康講座に導入。毎週、十〜二十人がサッセンに取り組む。ほかに、高齢者を対象にした体験教室なども催し、普及に励んでいる。今年十一月からは、京都市内でも月一回ずつ体験教室を開いている。

 来年一月二十日には、北九州市で初のサッセン大会が開催される予定で、淵上さんも滋賀から弟子たちとともに出場するつもりだ。

 子どものころに、ひどいいじめを経験したことから、武道の道を志したという渕上さんは「現在は武道の世界も、欧米流のパワーを中心とした考えが主流になってしまっている。相手を打ち倒すことばかり考えるのではなく、健常者が障害者と一緒にサッセンをやることで、相手を思いやる心を養ってほしい」と願っている。 

 (柳昂介)

 

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