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八雲の世界観に浸って 佐野史郎さんら、彦根で2日朗読ライブ

佐野さん(左)と山本さんによる昨年の朗読ライブの様子=彦根市古沢町の清涼寺で(彦根商工会議所提供)

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 ラフカディオ・ハーン(小泉八雲、一八五〇〜一九〇四年)の作品を題材にした俳優の佐野史郎さん、ギタリストの山本恭司さんの朗読ライブが十一月二日午後六時から、彦根市古沢町の清涼寺で開かれる。死生観をテーマにした八雲作品の世界観を佐野さんの語りで再現する。

 佐野さんと山本さんは松江市出身で高校時代の同級生。八雲が来日して一時期を過ごした松江市で、共にその怪談話に触れて育った縁から、作品を広める活動の一環で二〇〇六年以降、毎年テーマを変えた朗読ライブを続けている。

 二人の彦根での公演は昨年三月に続き二回目。「お客さん一人一人の顔が見たい」と佐野さんが希望し、大会場ではなく、清涼寺での開催となった。

朗読ライブをPRする小泉さんと真鍋さん=彦根市大東町で

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 今回のテーマは佐野さんが提案した「転生(てんしょう)」。八雲のひ孫で民俗学者の小泉凡さんによると、八雲作品の根底には、死後に魂が別の体によみがえる輪廻(りんね)転生の思想が流れている。

 八雲が生まれたギリシャや父親の祖国アイルランドにも、こうした考えを背景にした哲学や文学作品があり、影響を受けたと考えられている。八雲は英米で刊行した随想集に、生前の記憶を持っていたとされる江戸時代後期の少年について書いた「勝五郎の転生」を収録。生まれ変わりの話を通じて、日本人の心情を海外にも紹介した。

 ライブでは、勝五郎の話を含む「幽霊」「力ばか」「おしどり」など七話を朗読。作品を知らなくても楽しめるように、公演前には小泉さんと、滋賀大の真鍋晶子教授が八雲の死生観などを解説する。

 小泉さんは「高齢化社会の後に訪れる多死社会で私たちはどう生きるべきか。八雲の作品と佐野さんの語り、山本さんのギターから考えるきっかけになると思う」と話している。

 彦根商工会議所の八十周年記念事業の一環。定員二百人に達し次第、募集を締め切る。前売り五千円、当日五千五百円。前売り券は会議所など市内四カ所や県立文化産業交流会館(米原市下多良)で購入できる。(問)彦根商議所=0749(22)4551

 (大橋貴史)

 

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